yamaha_interview_210601_main.jpg
ピックアップ

ヤマハ発動機社長はバイクブーム真っ只中にFZ400Rオーナーだった【ヤマハ発動機 社長インタビュー】

Photos:
長谷川 徹,ヤマハ発動機

社長が生粋のバイクファンという嬉しい驚き!

ヤマハ発動機株式会社の社長がYZF-R1Mのオーナーと聞いていたが、インタビューの際に走らせるその姿がこなれているのに感動

現在のヤマハ発動機株式会社・代表取締役社長の日髙祥博さんは、なんとYZF-R1Mのオーナーだという。いまどきバイクメーカーの社長がバイクに乗れるのは、そこそこフツーになったとはいえ、スーパースポーツでもハイエンドの超尖ったYZF-R1Mのオーナーと聞くと気になって仕方ない。

そのヤマハ発動機社長のインタビューが実現することとなった。これはバイクに一緒に乗って、ライダー・マインドを共有してからお話を伺うのがベストに違いない。
この企画にヤマハがお膳立てしてくれたのは、ご本人所有のYZF-R1Mにはすでに新型があるのでそれを用意、根本さんも最新YZF-R1でご一緒に、ということに。

インタビュー当日、初めましてのご挨拶もそこそこに、まずは2人でバイクに跨がると、思った通り日髙社長はヤマハ発動機の社長から瞬く間にライダーの顔になった。

とはいえ、スーパーバイク直系のハイエンドマシン、YZF-R1Mだ。人前だし発進には緊張感が漂うのかナと思いきや、日髙さんは呆気なくスタート、いきなり肩透かしを喰らった感じ……。いやいや、考えたらそもそもR1Mオーナーなのだから当然といえば当然、というか、こなれた身のこなしに思わず嬉しくなった。

yamaha_interview_210601_01

両腕・両肩からチカラは抜けているし、シートへ体重をあずけている様子も、長年スポーツバイクに乗ってきたライダーならではの仕草だ。そして何より楽しそうなのが操作のひとつひとつから伝わってくる。

走っている途中で、最新のハイパフォーマンス・マシンほど、低い回転域をトラクション向けのチューンがされて、そこが楽しい開けやすい、などと話しを振ると「確かに、これはいったいどうなってんの? というくらい進化してますよね」と愛車との違いを真っ先に言及。「とてつもなく低い回転からなんの躊躇もせずに開けられる」と満面笑顔だ。もうどこにでもあるライダー同士のバイク談義。

聞けば大学ヘ入学してから原付に乗りはじめ、エンジンで走る楽しさに目覚めて二輪免許を取得、最初に買ったのがヤマハFZ400R(1984年~)だったという。まさにバイクブームの真っ只中、FZで走り回る学生生活を共に過ごしたそうだ。

yamaha_interview_210601_02

バイク談義に花が咲く

yamaha_interview_210601_03

学生時代に乗っていたというFZ400R

でも好きなバイクも仕事にしたら、好きでなくなってしまうかもと、就職は大手他業種と決めていた日髙さん。それがナゼ……そのいきさつから、ヤマハ発動機のライバルとの真っ向勝負だけではなく、ヤマハに宿るヤマハならではの、発想から他がやらなくてもウチはやる的な、オリジナリティを大切に育む社風のナゼまで、そこには相通ずるモノがあったというのをインタビューで伺うことができた。

笑顔を絶やさず、すべてにポジティブなフィロソフィーを語る日髙さん率いるヤマハ発動機に、バイクファンのひとりとして益々目が離せなくなった。

yamaha_interview_210601_04

根本 健(左)、日髙祥博社長(右)

yamaha_interview_210601_05
この関連記事が読めるのは

RIDE HI No.5
2021年06月01日発売 / 1,100円(税込)

『脳で走るか、感覚で走るか、FUNライドの探し方』

『脳で走るか、感覚で走るか、FUNライドの探し方』

RIDE HI No.5(2021年7月号)
RIDE HI No.5(2021年7月号)