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寒い季節にグローブのフラップは袖口の外?中?

Photos:
折原弘之,真弓悟史,RIDE HI 編集部

走行で前からくる寒風は
大きめのフラップで袖口を締めれば防寒できるはずと思いがち

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ライディング用グローブは、手首を隠さないショートタイプと、手首を覆ってジャケットの袖口も包み込むフラップ部分がついたロングタイプとがある。
夏場はショートタイプで通気性の良い薄手が主役だが、寒くなってくると厚手でフラップのついたロングタイプに、ウエアと共に衣替えされているはず。

そしていよいよ寒さが本格化してくると、気になるのがちょっとした隙間風。前開きのジッパーはしっかり上まで閉め、袖口のベルクロ類もギュッと締め上げるように閉めて万全の寒さ対策……のつもりで走り出すと、意外にもあれだけ念入りに締めたはずの袖口から冷たい風が浸入、信号で止まるたびに袖口を覆ったフラップを強く引っ張ってとめて、今度は大丈夫と走り出すとまたヒンヤリと忍び込んでくる寒風。
こんな経験をした方、実はとても多かったりする。なぜ右手首に冷たい風が浸入してくるのかというと、いわずもがなのスロットル操作が原因。加速しようと開けるたびに手首がきつく曲がり、袖口の下側が負圧になってわずかな隙間なのに容赦なく寒風が入ってしまうのだ。

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全閉にした後にスロットルを捻ると、半分ほどでも下側に袖口への風が浸入しやすくなる。大きく開ければ明確に袖口下側に浸入経路ができてしまう

フラップを中に押し込むと袖口から寒風が入りそう
ところが実際は逆で袖口が外のほうが防寒できる!

グローブのフラップは、ジャケットの袖口を外から覆ってベルクロで締め上げると常識的には思うものだ。
しかしベテランは、そのフラップをかさばるのにジャケット袖口の中へ押し込んでしまい、上から覆った袖口のほうでギュッと締め上げていることが少なくない。

それはこのほうが、スロットル操作で手首を動かしても隙間風が入ることがないからだ。
エッ、フラップが袖口を覆っていれば前からの走行風は入りにくいんじゃないの?袖口が外のほうがシッカリ締めても走行風が前から浸入してきそう、そう思われるかも知れないが実際には逆。冬用のグローブはフラップも厚めで、ジャケットの袖口の内側へ押し込むのはちょっと手間だが、走り出すとほぼ冷たい風の浸入がないという事実に誰もが納得するはず。

というワケで、寒くなったらグローブのフラップは袖口の外ではなく、中に入れるのをまずはお試しあれ。

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フラップ外:前からくる走行風に対しフラップで袖口を覆えば冷たい風は防げる……と思いがち

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フラップ中:冬用グローブはフラップも厚手で、袖口の中へ押し込むのが簡単ではないものの、そのかさばる厚みも手伝って袖口がしっかり締まっていると前方からの走行風の浸入はほぼない