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このバイクに注目
MV AGUSTA
2024model

MV AGUSTAのクロモリ鋼管トレリスならではのハンドリング!【このバイクに注目】

Photos:
MV Agusta

高剛性で扱いやすい微妙なたわみをバランスできるトレリス構成のフレーム!

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MVアグスタの特徴のひとつが、クロモリ(クロームモリブデン)鋼管をトライアングル状に組み合わせたトレリス・フレーム。
先に発表された最新のスーパーベローチェ1000でも、メインフレームはこのクロモリ鋼管によるトレリス。他にもトレリス・フレームを採用するバイクは存在するが少数派だ。
ではなぜMVアグスタはトレリス・フレームにこだわるのか、それは現代MVアグスタの父ともいうべきF4を設計した鬼才マッシモ・タンブリーニに端を発する。

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出身のビモータ時代から'60年代のMVアグスタに憧れ、その優れたハンドリングがトレリスに由来するとフレーム設計でトライアングル(三角形)を組んだレイアウトに経験を積み上げてきた。
先ず三角形を組むと、押したり引いたりの応力に対しお互いが分散し合うためパイプの肉厚を必要とせず軽量で高剛性なこと。
次に大小の三角形を組み合わせると、多面で構成されるためエンジンの外寸に沿う最もスリムでコンパクトなフレームとできること。
そして決定的なのが剛柔のニュアンスを調整しながら開発できることだ。そもそもフレームはちょっとやそっとではビクともしない強靭であるのが大前提。ただこれがあまりに強固だと、実際の重量は軽くても操作で頑固さや重さを感じるというノウハウをタンブリーニは大切にしていた。

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そこで三角形を形成するパイプの径と板厚を変化させることで、応力に変形しない強固さと、わずかに動きにまでならない微小な「たわみ」を生ずる部分を与えることで、強靭さがもたらず正確なハンドリングと扱いやすい「しなやか」さを両立させたのだ。
MVアグスタがアルミ鋳造でフレームを構成しないのはこのためで、しかも重量的に圧倒的な軽さを誇る。但し三角形をなす接合部の溶接技術は高度なノウハウを必要とする難易度の高さをクリアする必要がある。
とくに残留応力と呼ばれる熱変形による「歪み」を生じさせない職人ワザは、相応のキャリアがないと不可能に近い。ほぼハンドメイドが当たり前のMVアグスタでしか、トレリスの本質を究極の域まで高められないといわれる所以だ。

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すべてはライダーをサポートする原理と構造!

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そしてミドルクラスで最初にエンジンのクランクシャフトを、駆動するバランサーシャフトを介することで、通常のコンパクトさを目指し3軸となるエンジンとは逆に回転させるマシンとなった。
これは急加速でフロントが宙に浮くリフト方向の慣性モーメントを抑え、減速のエンジンブレーキではエンジン後部が下へ押し付ける慣性方向へ働く効果がある優位性と、何よりエンジン内部でお互いが反力を打ち消す効果に加え、エンジンの前後長を縮めるためクラッチを高い位置に配しその真下でチェーンを駆動するドライブスプロケットが位置する、まさにGPマシンでしかあり得ない「軸配置」を可能として、車体がリーンで傾くときに重心がズレないシビアな優秀さを与えている。

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だからF3をライディングすると、キャリアの長いライダーに「エンジンがいない!」と言わせるのだ。
重く回転すると慣性モーメントが大きくなるクランクシャフトをはじめ、後輪の接地点から前輪を支えるステアリングヘッドへと貫くロール軸そのままの動きにならないのが常識だからだ。
ほとんどのバイクで、直立から浅いバンク角へリーンしたとき、30°あたりから深くバンクするときに、手応えが変わる主な理由がこれで、MVアグスタは手応えに変化を感じさせず、あらゆるアクションに軽快かつ素直という、それこそコーナリングのためにすべてを最優先する本モノのGPマシンと変わらない設計理念が貫かれている。

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こうしたF3の基本構成をベースとした、スーパーベローチェやブルターレにドラッグスターなど、バリエーションモデルの素性が他のバイクと大きく違うのも当然といえる。
超コンパクトなエンジンの逆回転クランクで、加減速のピッチングを抑えた特性や呆気ない軽さのリーンの手応え、3気筒ならではの中速域でいかにも路面を掴みやすいパルシブな鼓動によるトラクション効率の高さなど、ハンドリングを最優先して設計開発するマシンから感じる異次元さは半端ない。それはキャリアに関係なく、乗ればわかる違いとして人々を説得してきた。

そんな独自の感性を依然として継承する最新のMVアグスタのマシンたち。
乗ればわかるその価値を皆さんに知ってもらおうと、このブランドに資本参画したKTMグループが、RIDE HI主催のBIKE GATHERINGにエントリーされた方々限定で、サーキット試乗(先導車つき)をして頂く企画を今シーズンは毎回実施している。

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先導つきだが、広々としたコースでリラックスして試乗できるので、その呆気ないほど軽快で素直なハンドリングをすぐ感じることができるはず。
ビギナーでも安心して参加できるRIDE HIバイギャザで、初のサーキット体験を楽しみながら、名車MVアグスタの試乗ができるこのチャンスにぜひ!

▶▶▶詳しいご案内とお申し込みはこちら▶▶▶BIKE GATHERING.026/10/19(土)