ムルティストラーダV2Sにはオプションとして、Travelバージョンを用意。サイドパニア、グリップヒーター、センタースタンドが装備される
伝統のVツインエンジンを搭載した、軽量&コンパクトなムルティが登場!
ドゥカティは、ムルティストラーダ950の後継モデルとして、ムルティストラーダV2を発表した。ムルティストラーダV4シリーズのラインナップ拡大で、ムルティストラーダはこのままV4になってしまうのか……そんな気持ちになっていた旧ムルティストラーダファンは多かったと思う。しかし、ドゥカティは決してツインファンを置き去りにしてはいなかった。
これまでのムルティストラーダは車名に950や1260と排気量に数字が入ることが多かったが、今度のムルティストラーダの車名は、なんとも潔い「V2」だ。「V4」との差別化は明確である。
113psを発揮する937ccのVツインエンジンを伝統のスチールトレリスフレームに搭載し、スタンダードモデルとSモデルを用意。Sモデルには、ハンズフリー、スカイフックサスペンション、アップ&ダウン対応のクイックシフト、コーナリングライト、クルーズコントロール、カラーTFTメーター、バックライト付きハンドルバースイッチが装備される。
ライダーだけでなくパッセンジャーの快適性も考慮しているムルティストラーダV2。パートナーと共に快適な旅を楽しみたい
シート高を790mmまで下げることも可能
ムルティストラーダV2の標準のシート高は830mmに設定され、ステップ位置もムルティストラーダ950より10mm下になっているため、背の高いライダーにも快適なポジションを約束。小柄なライダーにとって、こういったデュアルパーパス購入の壁のひとつになるのがシート高だが、ムルティストラーダV2はオプションパーツを使うことでシート高を下げることも可能だ。なんと最大で標準から40mmも下げられるのだ。
シート高は、オーナーの体格や好みに合わせて下記の4種類から選択可能で、さらにドゥカティはエンジン幅が狭く車体がスリムなため、その数値以上に低く感じさせてくれるだろう。
- 830mm「標準」
- 850mm「アクセサリーのハイシート装着時」
- 810mm「アクセサリーのローシート装着時」
- 790mm「アクセサリーのローシート&ローサスペンションキット装着時」
そして見逃せないのがフロントタイヤに19インチを採用していること。これがあらゆる道での走破性とコントロール性の高さを約束。さらに重量がムルティストラーダ950より5kg軽量になっていることも扱いやすさに貢献しているはずだ。エンジンはスポーツ、ツーリング、アーバン、エンデューロの4つから選べ、坂道発進を容易にするビークルホールドコントロールも装備している。もちろんトラクションコントロールやABS、サスペンションの設定などの電子制御はモードに連動して変わる。
こちらは2019年EICMAで発表されたスクランブラーベースのコンセプトモデルであるデザートX。この時のエンジンは空冷だった
しかし、この後2022モデルとしてデザートXの発表を控えている
このムルティストラーダV2の日本上陸も楽しみではあるが、2022年モデルの注目のバイクとしてドゥカティはデザートXを用意していることをすでに発表。
こちらもエンジンは、ムルティストラーダV2同様の937cc水冷Vツイン。ドゥカティらしく軽量に仕上がり、より本格的なオフロード性能を追求したモデルで間違いないだろう。
ダートも元気よく走りたいライダーは、こちらの発表も心待ちにしたい!
2022年モデルとして発表を控えているデザートXは、水冷エンジンを搭載。写真を見る限りフロント21インチを履く本格アドベンチャー。フレームの形式や制御の仕上がりも気になるところだ。その名前の通り、砂漠を疾走できる本格オフローダーに仕上がっているに違いない
SPEC
- フレーム
- スチールトレリス
- 車両重量
- 225kg(222kg)
- ブレーキ
- F=φ320mmダブル R=φ265mm
- タイヤサイズ
- F=120/70ZR19 R=170/60ZR17
- シート高
- 830mm
- 燃料タンク容量
- 20L
- 価格
- 205万9,000円(179万9,000円)
- ※()内はスタンダード