伝統のパイクスピークモデルがV4エンジンで復活!
ドゥカティは10月28日、「ドゥカティワールドプレミア2022」のエピソード3として、ムルティストラーダ V4 パイクスピークを発表した。
車名に冠された「パイクスピーク」とはアメリカで毎年開催される伝統的なヒルクライムレース「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」のことで、本レースの二輪カテゴリにおいてムルティストラーダが数多くの勝利を収めてきたことに由来する。
全長20kmの登山道を封鎖して行われるタイムアタックで、コースアウトや転倒による事故が後を絶たず、2020年からは二輪クラスの開催が見合わせられているが、このモデルはそんな過酷なレースを勝ち抜いてきたDNAと、スーパースポーツに迫る高いパフォーマンスを融合した待望の新作。Vツインエンジンにはない、快適性と動力性能を両立している。
V4エンジンのパイクスピークを待っていたファンには待望のモデルだろう。
ドゥカティは、ムルティストラーダ V4 パイクスピークを「史上もっともスポーティなムルティストラーダ」と自負。ピレリのハイグリップタイヤを履いた前後17インチのホイールや片持ち式スイングアームなど、パイクスピークの名前にふさわしくオンロード性能を可能な限り特化させている。
ムルティストラーダV4Sよりも4kgの軽量化を実現し、オーリンズ製電子制御式サスペンションやライディングモードは、スーパーバイク譲りの最新デバイス。また、モノコックフレームは、ステアリングヘッドの角度を(ムルティストラーダ V4の24.5°から25.75°へ)変更した専用設計だ。
日本では2022年夏頃の発売を予定している。
以下、プレスリリースより一部抜粋。
ムルティストラーダ V4 パイクスピークは、高い評価を得ているムルティストラーダ V4のプラットフォームをベースに開発されました。
V4 グランツーリスモ・エンジンの優れたパフォーマンス、スムーズな作動、高い信頼性、削減された重量、扱いやすさ、ライダーおよびパッセンジャーの快適性、最先端の装備とエレクトロニクスは、ムルティストラーダ V4ファミリーに共通する特徴です。この優れたベースを基に、新型ムルティストラーダ V4 パイクスピークは、新しいシャシのセットアップ、卓越したエルゴノミクス、高度なエレクトロニクス、数多くの専用コンポーネントを採用し、ムルティストラーダ V4と比較して、スポーティなキャラクターを大幅に強化しています。このニューモデルは、デュアルパーパス・バイクの世界で、もっとも純粋なパフォーマンスを求めている幅広いライダーに訴求するモーターサイクルです。
新型ムルティストラーダ V4 パイクスピークのシャシーも、革新的な進化を遂げました。
ムルティストラーダ V4と比較して、シャシーは大幅な変更を受けています。最大の変更点は、17インチのフロントホイールを採用している点です。このホイールを中心にシャシーを開発したことにより、優れた精度とレスポンスが実現しています。このニューモデルには、オンロード用のスポーツタイヤが装着されています(サイズ:フロント120/70、リア190/55-17)。ムルティストラーダ V4 Sよりも2.7kg軽いマルケジーニ製鍛造アルミホイールを装着することにより、車両のダイナミックな挙動がさらに改善され、車両全体の重量削減に貢献しています(ムルティストラーダ V4 Sと比較して4kgの軽量化)。
さらに、オーリンズ製Smart EC 2.0サスペンションは、パニガーレ V4 Sやストリートファイター V4 Sにも採用されている「イベントベース」モードを備えており、スポーツ・ライディングにおける優れたパフォーマンスを実現しています。このモードは、ユーザーのライディング・スタイルに応じて設定を自動的に調整します。
ムルティストラーダ V4 パイクスピークは、とくにワインディングロードやサーキットを含む、スリリングでスポーティなライディングを好むライダーのために設計され、高度なテクノロジーを備えたモーターサイクルです。