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このバイクに注目
KAWASAKI
BALIUS
1991~2007model

ZEPHYRと同じネイキッドでも250のBALIUSはカワサキらしい発想で他を突き放した!【このバイクに注目】

Photos:
KAWASAKI

迷いのないコンセプトと勢いのある走りが人気を独占!

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1989年のカワサキZEPHYR(ゼファー)をきっかけに、レーサーレプリカのブームは終焉を告げ、以前はスポーツバイクの常識だったカウルのないフォイルムを、ネイキッドと呼ぶカテゴリーが誕生、瞬く間に人気となった。

続いて250ccクラスでも、1991年に各メーカーからネイキッドが集中して登場、凌ぎを削るかにみえたが、400ccクラスと異なる様相を呈したのだ。

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実はカワサキはレプリカブームでは最後発で、いわばピークを過ぎてから1989年にZXR250Rが登場、49mmの小さなボア(燃焼室=シリンダー内径)に吸気2本排気2本の気筒あたり4バルブ、合計で16バルブを駆動する水冷DOHCエンジンを搭載、走行風をラム圧で取り込むいかにもピュアレーシーなルックスだった。

250の4気筒ネイキッドのBALIUS(バリオス)は、当然このZXR250Rエンジンがベース。
45PS/15,000rpmと自主規制値上限のパワーはそのまま、レッドゾーンは何と19,000rpmからで18,000rpmまで引っ張るライダーもいて、低中速にレスポンスを良くする設定もあって街中ではZXR250Rより速いと言われるほど。

ZEPHYRは性能なんて二の次、続く他社の250ネイキッドもライフスタイルなど刺激を求めないキャラクターを狙っていたのに、カワサキBALIUSだけは「やんちゃ」ができるパフォーマンスで、250ccだとビギナーでも試せる範疇というのも功を奏した。

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ZEPHYRと違って空冷ではなく水冷。それでもZXR250Rではカウルに下にはノッペリとしたシリンダーだったのを冷却フィンをサイドカムチェーン側も含め左右に刻み、大容量ラジエーターには大柄な導風シェルを目立たせるデザインとしていた。

そして肝心の車体デザインを、トラディショナルとかライフスタイルへ模索しない、現実的なボリューム感とスポーツ性をアピールするルックスとしたのが、ライバルたちとの大きな差となり、これが圧倒的な支持の違いを生んだのだ。

車体色の展開もカワサキらしさ!

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そんなBALIUSも、1993年には自主規制値の変更で40PSとなり、1995年からは燃料計も備えるなど仕様変更があったが、何といってもカワサキらしいのがイヤーモデルでの新色デビュー。
モノトーンながら曲面構成を際立たせるメタリックを多用、ブラックも艶やかなトーンでクオリティを漂わせている。

中には特別色の設定や何と左右非対称の塗り分けもあって、カワサキファンを飽きさせなかった。

2本サスのBALIUS II へ移行、
2007年まで独壇場が続く!

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そして1997年、BALIUSにII型が登場した。大きな違いはモノサスをやめスポーティなリザボアタンク付きの2本ショックとしたこと。
これによって、モノサスがシート下を占拠していた部分にスペースができたりしたが、最も大きな違いはライディングポジション。

ステップ位置がやや前進してハンドル位置も変わって、よりアップライトなライポジへと変更された。
またホイールベース(前後輪の軸間距離)も若干長くなり、安定感の向上も得ている。

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エンジンもスロットルポジションセンサーで、点火時期を細かく対応できる仕様としたことでよりレスポンスがナチュラルで扱いやすく、サイレンサーも大型化、2004年モデルからエンジン外観もダーク塗装されるなどメジャー機種としての位置づけの安定化もはかっている。

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この独り勝ち状態に、何とスズキがBANDIT 250 に替えてこのBALIUSをOEM生産依頼するという、スクーターならまだしもスポーツバイクでは稀な状況が生じたのだ。
車名はGSX250FX、2002年から2004年まで続いた。

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そのBALIUSも相次ぐ排気ガス規制の強化もあって2007年に生産を終了。
足かけ16年のロングセラーだった。
やはりカワサキの直球勝負は強い、ライバルメーカーにそう思わせた独自路線の重みを印象づけたモデルといえる。

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