「トルク感が出た気がする……」SHORAIバッテリーを長年愛用する宮城 光さんは言う。自身のクルマやバイクのほとんど(バッテリーレスのXR600R以外)にSHORAIバッテリーを装着してきたが、交換直後にいつもそう感じていた……。というわけで検証してみた
リチウムイオンバッテリーのメリットは、第一に軽量なことがあげられる。さらに頻繁に乗らなくてもバッテリー上がりの心配が少なく、しかも長寿命。宮城さんは愛車であるアプリリアのRSV4に同じSHORAIバッテリーを7年間使用し、その間一度も充電していないけれど、一度もトラブルがなかったそうだ。
だからこそ、自信を持って皆にオススメしたいのだという。
そして今回は宮城さんの「気がする……」を実際に計測し、実証してみようという企画。
パワーチェックで協力していただくMSセーリング代表の竹内義博さんも、「本当にやるのぉ〜」と、もう最初から疑っている。
MSセーリングの竹内さんがシャシーダイナモで計測。テストは、新品の純正指定MFバッテリーとそれと互換性のあるSHORAIバッテリーを用意し、両バッテリーとも4回計測。条件を一定にするため、非接触型温度計でエンジン表面温度を測り、毎回75℃から計測。シャシーダイナモで20%の負荷をかけた
SHORAIジャパン代表の鈴木 聡(左)さんと長年SHORAIバッテリーを使い続けている宮城 光さんも今回の計測結果には驚きを隠せない様子
数値の差はわずか……でも、そこには確実に体感できる差がある
まずは宮城さんの愛車であるドゥカティのデザートスレッドのノーマルバッテリーで計測。続いてSHORAIに変えて再計測。1台だけでは何なのでW800でも同様にテストしてみた。
その結果が下のグラフだ。2台ともパワー&トルクが確実にアップしたのだ!
予想以上の結果に全員が驚きを隠せない。宮城さんが感じていたのは、“気のせい”ではなかったのだ。
DUCATI SCRAMBLER DESERTSLED
3,000rpm付近、6,000rpm付近でトルクが向上しているのが分かる。これなら普段乗りからスポーツ走行で体感できるだろう
KAWASAKI W800
全域でトルクアップしているのがわかる。発進時に使う2,000rpm付近や4,000〜5,000rpmが顕著に向上。パワーも4,000〜6,000rpm辺りで向上しているため、普段乗りで体感できそうだ
なぜこんな違いが出たのだろう?
「従来の鉛バッテリーは相応に内部抵抗があるんです。でも、SHORAIは内部抵抗が限りなくゼロに近い。バッテリーを水槽に例えて説明してみましょう。SHORAIは水槽に水を溜める受け口と水槽から水を注ぐ蛇口の両方が従来の鉛バッテリーよりずっと大きい。だから一気に抵抗なく溜められて、一気に放出できるんです。近年のバイクは内部抵抗が大きく、それが影響しやすいことがこのテスト結果からわかりますね」とSHORAIジャパンの鈴木さん。
エンジンは何かしらのチューニングをしないと設計以上の性能は出せない。しかし、抵抗があるとパワーやトルクを失ってしまうということでもある。
SHORAIバッテリーを使って、エンジン本来の性能を引き出したい!
SHORAI LiFePO4 Battery
LFX18A1-BS12 2万1,978円
W800とスクランブラーシリーズは、こちらが適合品。航空便での輸送許可もある安全性の高いリチウムイオン・フェライトバッテリーで、鉛バッテリーと比べると重量は平均で1/5ほどになる。交換する前に持ち比べてその重さの実感しよう。その軽さに感動するはずだ