CBR900RRのエンジンを思いきり中速寄りにディチューン!

ホンダは1996年、車名に排気量を表示しないHORNETをリリース、250ccの新型ネイキッドだったがタイヤサイズをワイドでロープロファイル扁平のビッグバイクと同じサイズとするなど、排気量の序列を取り払って最新バイクを楽しんでもらおうという発想だった。
この250でもビッグバイクと同サイズのタイヤはインパクトで、多くのファンの注目を集めたが、車体のメインフレームのモノバックボーンという角断面の太いパイプで構成する大胆なレイアウトも話題に。
そしてこの車体をほぼそのままに、CBR600Fのエンジンを搭載したホーネット600が1998年にリリースされたのだ。

さらに2001年、基本的にこのシャシーにCBR900RRのエンジンを搭載した、CB900 HORNETが登場。
CBR900RRは、初期型の893ccから71mm×58mmの918ccまで拡大されていて、130ps/10,500rpmで9.4kgm/8,500rpmだった出力を、このネイキッドHORNETでは何と88ps/9,000rpmに8.6kgm/5,500rpmの、明確な中速域に焦点を絞ったチューンとなっていた。



フレームは基本は600との共通サイズだが、メインパイプの板厚を1.6mm→2.3mmへと剛性アップ、減速Gが大きくなるためステアリングヘッドの結合をより強度アップした構成としている。
そしてそのマフラーが、この900だけ2本で両側にアップされる独自のフォルムとなった。
ただ開発コンセプトである、タウンユースなどでフレンドリーな「フィール」を優先、硬くならないレベルのバランスに留意した調整がされたという。


いかにも新しい世代のネイキッドのスタイリングが最大の特徴だったホーネット。
バックボーンの角パイプの肉厚を増やし剛性を高めたりの小変更はあったが、250でスタートした排気量概念を捨て去るコンセプトを900まで貫いてみせたのだ。
国内では大型ネイキッドとの共存が難しく、注目度は高くなかったが、気負わず乗れるビッグスポーツという希少性は、目的意識をもったライダーに支持されていた。
こうした見込み台数が少ない場合でも、多様性をもたせた機種をラインナップするのが、多くのユーザーを抱えたホンダならではといえるだろう。



