剛性を削ぎ落としポテンシャルを軽やかで扱いやすさへ活かし欧米で一躍人気に!

ホンダは1980年代から10年強、ビッグバイクのパフォーマンスはV4が主力で、F750から世界選手権耐久にスーパーバイクまで無敵と謳われていた。
欧米ではそうしたイメージの渦中にあったライダーからは、そんな最強エンジンのスリムな運動性でツーリングやワインディングを闊歩するバイクへの願望が、超大型のフラッグシップとは一線を画すニーズが生まれていた。
そこでメカニズムなどレース用ホモロゲマシンだったVFR750R(RC30)をベースとしつつ、本来のスーパースポーツへと仕様を変えたVFR750F(RC36)を1990年にリリース。
高速道路からワインディングまで、どこでも速いアベレージを好むライダーたちに愛用されていた。


その後、ホモロゲマシンのほうはRC30から1994年にはRVF(RC45)ヘと進化、そうなるとエンジンから刷新したRC45ベースのVFRへ期待が高まり、1998年にVFRがリリースされたのだ。
RC45でカムギヤトレーンをセンターから右サイドへ移し、クランク軸受けを一箇所減らしてナロウンになった新V4がベース。

ストロークを2mm延長して72.0mm×48.0mmのボア×ストロークで、781ccとツーリングニーズにパフォーマンスとを両立させる排気量アップで、国内仕様は80PS/9,500rpmと6.9kgm/7,000rpmのスペックだった。
クランク位相はRC30→VFR750Fが360°→180°と違っていたのと同様、このVFRでも一般道のトラクションは180°を選択している。



エンジンそのものがナロウになって、フレームのツインチューブも断面から薄い構成として車体全体がスリム化されている。
そして何よりエンジン後端にスイングアームのピボットを新設した新V4で、いわゆるピボットレス・フレームでスイングアーム長を稼ぎながらエンジンを前進させる配置を可能にしている。
さらにラジエーターを前陣前からフレームの両外側へマウントする、サイドラジエーター方式として、前輪荷重の確保で安定性と軽快性の両立をはかった。




この知る人ぞ知るNewV4の扱いやすく、イザというときひと鞭入れると俄然弾けるアグレッシブさとが同居したエンジン特性と、高いアベレージで駆け抜けられるパフォーマンスはヨーロッパで好評となり、大人好みのパフォーマンスとして人気がさらに定着をはじめていた。
こうして爆発的ではないものの、VFRニーズに対し排気ガス規制への対応でマイナーチェンジによる改良が加えられながら熟成がはかられた。


これは2017年のVFR800Fでさらなる高次元設定となり2019年モデルではインターセプターカラーも加わりながら、2020年に生産を終了するまで40年近いV4の歴史が築かれていたのだ。

これは2017年のVFR800Fでさらなる高次元設定となり2019年モデルではインターセプターカラーも加わりながら、2020年に生産を終了するまで40年近いV4の歴史が築かれていた。



