2003年の東京モーターサイクルショーで
ST250リリースに並べられたカスタムモデルに注目が集まった!
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2003年の東京モーターショーのスズキ・ブースには、ST250と命名された250ccスポーツがリリースされていた。
が、ファンの目はその横にカスタマイズのプロトタイプとして展示された、カフェレーサーに釘付けだった。
![suzuki_st250_etype_tu250x_20240129_02](https://ride-hi.com/assets/suzuki_st250_etype_tu250x_20240129_02.jpg)
まさにノートン・マンクス500ccレーサーを彷彿とさせるエキゾーストの取り回し。
ミニカウルとシングル・レーサー・シートが、ノーマルの燃料タンク形状と相まって、実にカッコよく映えている。
そして発売になる新型ST250の横に、もう1台どこかで見たことのあるフォルムのカスタマイズも並べられていた。
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前後18インチと少し大きめの仕様とした250ccスポーツは、途中2008年から燃料噴射仕様となり、何と2019年までのロングセラーとなるのだった。
まさかのショーモデルが限定カスタムで市販されるとは!
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そしてそして、まさかのビッグニュースが巷を駆け巡ったのだ。
あのST250に並べて展示されていたカスタマイズ・プロトタイプ、セパレートハンドルとバックステップ、フロントカウル、シングルシート、前後アルミフェンダーなど、レーサーをイメージしたモデルが、「ST250 E type Cカスタマイズ」として100台限定で販売されることになったのだ。
![suzuki_st250_etype_tu250x_20240129_05](https://ride-hi.com/assets/suzuki_st250_etype_tu250x_20240129_05.jpg)
ST250は、1994年からのVoltyがベースで、そもそもは1982年のオフロードモデルDR250Sで搭載した単気筒OHC4バルブエンジン。同年のアメリカンのGN250Eでも搭載された実績のあるエンジンを、ST250では2バルブ仕様として15kW(20ps)/7,500rpmのスペックで生産していた。
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その後、2008年に排気ガス規制への対応でキャブレターを燃料噴射へと換装、14kW(19ps)/7,500rpmとなり2019年まで変わらずに継続生産された。
この間、実にイヤーモデル毎にカラーリングのバリエーションがあり、輸出モデル名のTU250Xでは小排気量らしいホワイト・ベースのモデルも存在していたのだ。
あのSW-1をオマージュしたカスタマイズも限定で市販!
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ところで2003年の東京モーターサイクルショーで展示されていた、もう1台のカスタマイズ・プロトタイプも、何と限定で発売されたのだ。
![suzuki_st250_etype_tu250x_20240129_08](https://ride-hi.com/assets/suzuki_st250_etype_tu250x_20240129_08.jpg)
忘れもしない1991年の東京モーターショーへ参考出品された、21世紀へ向けた商品開発運動「東京クリエイティブ」に呼応し、1992年から発売されたSW-1。
「都市から自然の中へのライトクルージング」をコンセプトに開発。都会でも郊外でも調和すべく車体全体を滑らかなカバーで覆った外観は、曲面を基調とした独特のもの。
エンジンはVoltyと共有の250cc空冷4サイクル単気筒にオイルクーラーを組み合わせ、駆動は静粛性が高くメンテナンスが楽なベルトドライブ、ギヤ変速は靴の甲を傷めないようにシーソー式チェンジペダルを採用していた。
このSW-1をオマージュしたカスタマイズのプロトタイプのほうも、何と限定で市販するとの発表があったのだ。
この両方の「ST250 E type Cカスタマイズ」は、さすがに希少で中古車でも見かけることは少ないが、こうしたマイノリティな企画でも販売まで漕ぎ着けるスズキの独創性には、毎回アタマが下がる思いで唯々感心するばかり。
濃いファンが多いのも頷ける。