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スーパースポーツの前傾姿勢がツーリングで疲れやすく、何かよい対策はありますか?【教えてネモケン086】

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疲れや痛みに陥らない
いくつか転ばぬ先の杖を身につけましょう!

前傾姿勢の強いスーパースポーツでツーリングすると、
疲れてアチコチが痛くなり長時間のライディングに限界を感じます。
この疲れを軽減する乗り方があれば、ぜひアドバイスをお願いします。

スーパースポーツといえばコーナリングを優先したポジションのため、低く幅の狭いハンドル、おまけにシートが薄く位置も高いためさらに前傾を強いられ、ハンドルを持つ手で上半身を支えてしまう……そんなポジションのバイクで長時間一定の速度でクルージングしていたら、疲れてくるだけでなく痛みまで伴います。その痛みが原因で集中力が途切れボーッとしてしまい、厄介な事に休憩したところで走り出した途端すぐに痛みが戻ってリカバリーもできません。挙げ句、立ちゴケとか、あわや事故でヒヤリ、なんて経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

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痛みの原因は体の4箇所に集約されている

その疲れというか痛みの原因と解決策について解説しましょう。まず手首は低いハンドルに慣れないと、どうしても両手で上半身を支えてしまい、徐々に肘が真っ直ぐに突っ張りハンドルを握る手の平に体重が載ってしまいがち。その結果、手首の角度がきつくなり、手の平や手首に痛みが走りだします。これを未然に防ぐには、ハンドルは中指・薬指・小指の外側3本でホールドし、手首の角度も左手は手の甲と一直線になるくらい角度をつけず真っ直ぐをキープすること。肘も突っ張らず軽く曲げる姿勢を保てば、自然と上半身を両手で支えなくなります。
次に股間。両足を開き気味にしたほうがラクに思えるため、シートへの着座が徐々に前寄りになりがちですが、こうなればなるほどお尻で体重を支えなくなり、路面からのショックや加減速の挙動がすべて股間に集中して、痺れや痛みから、極度の疲労や集中力の欠如という最悪の事態に陥ります。こうならないためには、常に腰をちょっと後ろに引いた姿勢でいると、自然と膝が閉まりお尻で体重をうける状態がキープできます。
両足のつま先を左右に開かないよう意識して真っ直ぐにすると、この腰が後ろにひけた状態がつくりやすくなります。

また前傾ポジションでなくても多い腰と背中の疲れや痛みは、両手で上半身を支えたり、股間で生じる問題とセットのようなもの。疲れてくると身体の位置関係を変えて紛らわそうと、背中を真っ直ぐかやや海老反り気味にしがちですが、体重が載る腰との位置関係が悪く、股間を開き気味にしたところと同じに痛みや痺れに直結します。
おへそを引っ込める感じでお腹をへこませ、背中の下の腰の近く(脊椎が骨盤に繋がる箇所)を中心に、路面からの突き上げなどで上下動したとき、ここでショックを吸収するように背中を丸めるとかなり解決します。
そして首。これもここまでのすべてと関連しますが、上半身の支え方が悪いと必ず顎が上がり、首の角度がきつくなって痛みに繋がります。常に顎を引き気味に……上目使いで前方を見るクセをつければ、意識せずとも首筋が伸びたままでいられます。

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繰り返しチェックしてライディングスキルもアップ!

この4箇所を、ツーリング途中で高速道路を長時間巡航したり、一般道路でも信号で交差点から発進した直後など、なりゆきまかせにならず常にチェックするよう心がけましょう。
実はこの4箇所は、単に疲労や痛みから身を守るだけでなく、バイク操作の基本姿勢でいう要となる部分で、トラクションを効果的に引き出すなど様々に影響する大事な箇所でもあります。
痛みを感じるのは自分のポジションのどこかに問題があるかも?ということで、この痛くないバイクのポジションを覚えることで、自分のバイクが自分自身をワンランク上のライダーにしてくれるかもしれません。面倒がらずに何度でもチェックを繰り返し、ぜひぜひ身につけておいてください。

Words:根本 健 Photos:DUCATI