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雪が降らない限り走りたい! 冬の走り方、注意点を教えて下さい!【教えてネモケン082】

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A.路面凍結やタイヤなど、寒い時期に危険となり得る要素を意識しましょう

雪が降らない限り、1年中バイクに乗り続けていたいです。
冬ならではの走り方や注意点などはありますか?

ワインディングを嗜むライダーたちにとって、1月〜2月というのは、なかなか悩ましい季節ですよね。
ワインディングは山の中にあるわけで、山間の路面凍結など雪が降っていなくてもリスクだらけ。でも、北海道とか秋が深くなってから春の終わり頃までまったくバイクに乗れない地域のライダーには贅沢な悩みと言われてしまうかもしれませんね。

注意点として、まず真っ先に上がるのは先ほども述べた路面凍結。融雪剤などが撒いてあれば、路面が白くなっているのでここはすぐさまペースダウンです。融雪剤で溶けている路面もまた滑りやすくて危険ですし、融雪剤が撒いてなかったとしても凍結している場合があります。気温5度以下はかなり慎重になったほうが身のためです。

もっともリスクが高いのが、ブレーキング。突然前輪がロックしたらひとたまりもありません。新しいバイクはABSでロックを未然に防いでくれますが、凍結していると接地点からスリップしてハンドルが切れ込んで転倒しかねません。しかも冷えているディスクブレーキは、かけ始めてから温まるまで効きにくく、また慌てて入力を強めると温まった状態からの効力を発揮してロックを誘発しやすくなったりもします。
コーナーの手前でいつものようにかけるのではなく、もっと前から軽くかけながらローターの温度を上げるイメージをしてから入力するくらい気を遣ったほうがよいでしょう。

もちろんバンク角はいつもよりも浅め。雨の日と同じように、車体をなるべく傾けずに曲がりましょう。交差点の左折でバンク角ではなく、曲がりたい場所から直角に曲がっているときのようなイメージです。

さらにトラクションは、これでもかというくらいの低回転域で、ジワッとやや大きめにスロットルを捻り、爆発の鼓動で路面を掴んでいくように駆動力を曲がる力に活用します。速度が上がってしまったら潔く全閉にして、速度が落ちたらまた開ける。これくらいメリハリを付けたほうが安心して走ることができます。

スーパースポーツなどのコーナリングバイクでは、深くバンクしていなくてもタイヤの温度に気をつけましょう。よくワインディングの入口で左右に車体をクネクネと傾けながらタイヤの両サイドが路面に触れるようにウォーミングアップまがいのアクションをするライダーや、浅くバンクしてしばらく走ったら徐々にバンク角を増やすライダーを見かけたりしますが、これはまったくの間違いです。
タイヤは表面のゴムの温度が上がってもグリップしません。内部構造まで温まらないと、路面追従やもっとも大切な減衰特性が発揮されないからです。
そもそも、一般公道を普通に走っていれば冬季はタイヤの温度は上がりません。特にハイグリップタイヤは温度が上がらないとまるでグリップしません。できることならば、この時期だけスポーツツーリングタイヤのように温度が低くても柔軟性が保てるカテゴリーのタイヤに交換しておくのがおすすめです。

ライダーも身体が冷えて操作や反応が鈍くなるのは避けたいですよね。カイロなどの活用はもちろんです。とはいえ、ダウンジャケットなどの見た目は暖かいが実は風を通してしまう服を重ね着しても効果はありません。いかに外気を遮断するかと言うのが大切です。たとえば、大きめのビニール袋を胸に広げてウエアを重ね着すれば、暖かさが保たれたりします。足にビニールを被せてからブーツを履くのでもまるで違います。
グリップヒーターは付けるに越したことはないですし、最近では電熱ウエアも充実しているので、寒い中でも快適に過ごしたいのであれば導入するべきだと思います。 下手に厚手のグローブなどを身につけると、一見すると暖かそうだけど指が締め付けられて血行が悪くなりかえって冷やしてしまうこともあるので注意しましょう。

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冬の山間部の日陰、ましてや水場が近くにある場合など特に注意して走りたい

Words:根本 健 Photos:BMW,RIDE HI 編集部