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このバイクに注目
HONDA
BENLY CB125
1964model

125ccで大型スポーツ並みにパイプフレームとOHCツインの新世代CB125が憧れの的だった!【このバイクに注目】

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HONDA

プレスバックボーンが標準だった時代にGPマシンと同じパイプフレームが125ccクラスでも登場!

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1964年、ホンダは125ccクラスにスーパースポーツCB72(250cc)と同等の本格スーパースポーツCB125(CB93)をリリースした。
当時の国内マーケットは、250ccクラスがいまでいう750~1,000ccスーパーバイク的な性能と価格で、一般的には本格オートバイは125ccがメイン。
高速道路も極く一部で、原付2種でもタンデムできたことを含め、日常で制限を感じるカテゴリーではなかったのだ。
そこに世界のCB72を彷彿とさせる、しかもよりスリムで凛として輝くCB125が登場したのだから、世間の注目を集めて当然だった。

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それまで125ccのスーパースポーツは、ベースとなったベンリイ125にハイチューンを施した1959年のCB92。
車体はプレスバックボーンという、リヤフェンダーまでも鋼板プレス成形した構成。スーパースポーツのCB72のようにパイプフレームでリヤフェンダーが独立したフォルムではなかった。
折りしも1961年にホンダは125ccと250ccで世界GPのタイトルを獲得、吸気と排気でふたつの専用カムシャフトを駆動するDOHCエンジンで世界GP出場を睨んだ市販レーサーも発表となった。
ワークスマシンは1963年には2気筒だったのが4気筒化されるなど、まさに急先鋒の塊りのようなブランドとして、ライダーたちから羨望の熱い眼差しを集めていた。

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そんな状況へパイプフレームがデビューとなれば、関心の高さは並大抵ではない。
ホンダのGPマシンにとってアイデンティティでもあったシルバーの前後フェンダー、さらにはGPマシンやスーパースポーツが履いていた前後18インチ、しかもCB72よりも125ccらしく超スリムで、見た目のスポーティさは凌ぐほど。
エンジンはCB92をベースに、44mm×41mmツインで124cc、15PS/11,000rpmの超高回転チューンで、トップスピードが160km/hのCB72に迫ると巷で噂されていたほどの頂点イメージだった。

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このCB125は輸出向けには排気量を拡大したCB160が存在、他の250ccを脅かす存在としてアメリカでもドイツを中心としたヨーロッパでも好評だった。
そして1969年にはフレームがダウンチューブを持たないCB72同様のダイアモンド型式からシングルクレードルへと刷新、エンジンも前傾角度が起きた新型にフルモデルチェンジされるまで生産が続いていた。