8月15日、MotoGP第11戦オーストリアGPの決勝レースがレッドブルリンクで開催。クシタニがサポートするMoto2のIDEMITSU Honda Team Asiaライダー、小椋 藍は2位に入りMoto2初の表彰台を獲得した。ソムキアット・チャントラは5位。Moto3のHonda Team Asiaライダー、アンディ・ファリド・イズディハールは15位、國井勇輝は18位でレースを終えた。
第11戦オーストリアGPは、2020年と同様にレッドブルリンクでの2週連続の開催となる。前戦スティリアGPの決勝レースは午前中に雨が降ったことで、路面が次第に乾いていく難しいコンディションだったが、今大会はドライコンディションで行われた。
Moto2
Moto2の決勝レースを、小椋は2戦連続の1列目となる3番グリッドからスタート。チャントラは3列目7番グリッドから迎えた。
小椋はスタートからポジションを守り、3番手を走行。小椋の後方にはアウグスト・フェルナンデス(Elf Marc VDS Racing Team)が続き、4人が抜け出す展開。チャントラは7番手を走行する。
小椋は5周目にサム・ロウズ(Elf Marc VDS Racing Team)を交わして2番手に浮上。0.3秒前を走る、トップのラウル・フェルナンデス(Red Bull KTM Ajo)を追う。
8周目に入るころには、トップのラウル・フェルナンデスと小椋の2人が抜け出し、後方を引き離し始める。小椋もラウル・フェルナンデスも2021年シーズンにMoto2に昇格したライダー。ルーキーの2人がレースをけん引。また、チャントラもポジションを上げ、5番手争いを展開する。
レースが終盤に入っても、小椋はラウル・フェルナンデスに続く2番手をキープ。その差は0.3秒から0.5秒ほど。残り5周で小椋はその差を縮めていたが、対するトップのラウル・フェルナンデスにも余力があり、ペースアップ。
小椋は2位でフィニッシュラインを通過。Moto2で初となる表彰台を獲得した。チャントラは最終コーナーの立ち上がりまで5番手のライダーと激しくポジションを争い、6位でチェッカー。その後、5位のライダーが最終ラップでトラックリミット超過したとして1ポジションダウンのペナルティを受け、チャントラは1ポジション繰り上がり、最終結果として自己ベストリザルトの5位を獲得した。
小椋 藍(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「自分にとって、Moto2で初めての表彰台だったので、とても嬉しいです。今年、チームは私のために多くの力を注いでくれていたので、今日、結果で返せて良かったです。レースはとてもタフでした。ラウルが、レースの序盤からプッシュしたことで、私は何度も限界に達しました。ある瞬間、彼を捉えるオプションを見つけたと思ったのですが、彼は残り5ラップで特別な走りを見せ、追い抜くことができないと思いました。今日は良かったのですが、満足はしてません。これからも継続して作業を続けていきます」
最後までペースを保った小椋。着実に前進を続けている
ソムキアット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「今日のレースの結果はとても嬉しいです。5位という結果は、期待したもの以上です。私と一緒に働いてくれているすべての人に感謝します。次も今日のような状態を続けていきたいです。レッドブルリンクは、セクター1、2、そしてセクター4にある、たくさんの右コーナー、そして長いストレート。それは私にとっては特別で、ブリラム(チャン・インターナショナル・サーキット)に似ています。そして今日の暑さ、自分の母国、タイでのレースのようでした」
チャントラは自己ベストリザルトを更新して5位。小椋とのいい相乗効果が生まれている
Moto3
Moto3の決勝レースを、國井は7列目19番グリッド、アンディは8列目24番グリッドからスタート。國井とアンディはレース序盤、19番手から22番手付近を走行する。
レース中盤も國井とアンディの2人は後方の集団の中で走行。上位ライダーの転倒もあり、國井とアンディは13周目に15番手から17番手付近にポジションアップ。その後もポジション争いを繰り広げながら、周回を重ねていきます。
國井は終盤に14番手争いを展開し、何度もポジションを入れ替える。しかし、最終ラップでポジションを落とし、18位でチェッカー。一方、アンディは最終ラップでポジションを上げて、15位でフィニッシュ。ポイントを獲得した。
アンディ・ファリド・イズディハール (Honda Team Asiaプレスリリースより)
「正直、初めてレースでポイントを獲得した気持ちです。1ラップ目から、自分のベストを尽くして走れました。今朝のウォームアップでは、昨晩、雨が降ったことでグリップがなく、バイクに対する良いフィーリングを無くしていました。レース前、少し悩みましたが、走行データを解析した後は、レースの中でベストを尽くせました。序盤からしっかりと戦えるように、良いスタートを心掛け、ポイントを争えるグループを捕まえ、最後に私は競り勝つことができました。自分にとってベストレースでした」
最終ラップでポイント獲得圏内の15位に浮上したアンディ
國井勇輝(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「週末を通じて、バイクは良いフィーリングでした。レースでは良いスタートが切れましたが、最初のラップでは、他の多くのライダーとの混戦状態の中で、ラインから外れ、ポジションを落としてしまいました。毎周回、ポジションを取り戻せるようにトライしました。ポイント獲得圏内のグループに追いついたとき、自分がこのグループをコントロールしようとしたのですが、最終コーナーの競り合いを制することができませんでした。この週末は、運が悪かったかなと思います」
最終ラップまで14、15番手を走行していた國井(#92)だが、最後にポジションを落としてしまった
世界で戦うライダーを支える
クシタニがサポートするMoto2、Moto3ライダー
Moto2(チーム:IDEMITSU Honda Team Asia)
小椋 藍
ソムキアット・チャントラ
Moto3(チーム:Honda Team Asia)
國井勇輝
アンディ・ファリド・イズディハール
記事:KUSHITANI LOGS
KUSHITANI http://www.kushitani.co.jp/
KUSHITANI LOGS https://www.kushitani.co.jp/logs/
小椋 藍、國井勇輝、WSSP300岡谷雄太のインタビューはこちらをチェック!
【特別対談:世界で戦う若き日本人ライダー】Moto2小椋&Moto3國井&WSS 300岡谷