昔ながらのカスタム好きの心を掴むZRX1200ダエグ。隙なく揃えられたパーツ群が、走りの満足度を高める
1980年代初頭、AMAスーパーバイクでエディ・ローソンが駆ってチャンピオンを手にしたZ1000R。それを彷彿させる、角張ったフォルムのZをオマージュしたZRX1100が登場したのが1997年。空冷のゼファーシリーズとは一線を画すスポーツ性やパフォーマンスをアピールしたビッグネイキッドの登場だった。
その後、排気量を拡大したZRX1200Rが2001年に登場。そして2009年、フューエルインジェクション化と、より走りを磨いた日本専用のZRX1200ダエグが誕生した。
ストリートからツーリング、サーキット走行もこなすスタンダードなフォルムのハイパーネイキッドとして、生産を終了した2016年以降も高い人気を誇り、いまでもカスタムは極めて盛ん。そんなZRXファンに向けて、ケイファクトリーはカスタムパーツを多数リリース。いまでも開発を続けている。
お馴染みのブルーやゴールドに輝くフルエキゾーストはもちろん、トリプルツリーやスイングアームなどの車体系、ビレットオイルパンといった大物まで、ライダーの夢をカタチにするパーツ群に圧倒される。
ビッグネイキッドで攻める! ダエグの運動性に感動!
ZRXは、1200Rからダエグにモデルチェンジした際、吸気をキャブレターからインジェクションに変更。車体周りも大幅に見直され、スポーツ性が大きく向上した。当時はインジェクションになるとカスタムできないかも……とも言われたがダエグだけは違った。ケイファクトリーをはじめとする様々なコンストラクターやショップが力を入れ、いまだにダエグカスタムは人気だ。
ダエグは昔ながらのスタイルを持つ2本サス&鉄フレームのネイキッドの中でもっともスポーツ性が高い。それはGPZ900R譲りのサイドカムチェーンエンジンの存在が大きく、他のネイキッドと比較すると圧倒的にエンジン幅が狭く、コンパクト。これが鋭いハンドリングに直結しているのだ。
いまどきのZ900RSやストリートファイター系のネイキッドと比較すると車格はかなり大きい。しかし、昔ながらのビッグネイキッドを思い通りに操る醍醐味はダエグならではの楽しみ。1,200ccとは思えないダイナミックなハンドリングを知ると、ダエグの虜になる。
どこまでも応えてくれる運動性。高いコーナリングパフォーマンスを楽しむ
ケイファクトリーのダエグは、カワサキの車体色によく似合うゴールドのフルチタンエキゾースト、BST製のカーボンホイール、スイングアームやステップなども軽く仕上がっており、ノーマルから20kg以上の軽量化を実現。
ダエグはノーマル状態でサーキットを走っても楽しいのだが、20kg以上の軽量化と前後サスペンション&ブレーキをグレードアップしたケイファクトリーのダエグは、どこまでもライダーの操作に応えてくれる高いパフォーマンスを発揮。
ホイールやマフラーなどバイクの重心から離れているところが徹底して軽量化されているため、体感の軽さはその数値以上。鋭く向きを変え、フルバンク。ハイグリップタイヤならではのグリップを使って豪快に立ち上がる。タイトな切り返しも得意で、フルバンクからフルバンクの切り返しもキビキビと決まる。アップハンドルで攻める快感はダエグだけの特権とも思えるほど。
ライダーが操っている醍醐味は、各部のカスタムでいっそう際立っている。他のネイキッドはカスタムしてもここまで本気でバイクと対話することができない。
ケイファクトリーでは本格的な機能パーツだけでなく、美しいビレッドパーツも数多くラインナップ。クランクケースカバーやオイルパンなど、超巨大なアルミブロックから削り出されたアイテムは見ていると惚れ惚れするほど美しい。
こういったアイテムを使って、少しずつダエグを自分色にしていくのが楽しい!
※プライス表記はすべて税込み価格です
CLRエキパイ
11万円
ヘキサゴンサイレンサー
8万2,500円
独自の3Dベンダーによって直線部分を持たない美しい曲線で仕上げたチタンフルエキゾースト。エキパイ部はφ43mmで4-1方式で集合し、テールパイプはφ60.5mmの極太。装着品はオプションのゴールド仕上げ(費用別途)で、車検非対応の競技専用モデル。
セットするサイレンサーは、フランジとエンドキャップをジュラルミンから削り出した異形6角断面のヘキサゴンサイレンサーだ
ライディングステップ
5万5,000円
ジュラルミンを高精度で削り出したライディングステップは4ポジション可変(35mmアップ/35mmバック、45mmアップ/40mmバック、35mmアップ/45mmバック、45mmアップ/50mmバック)。シフト/ブレーキペダルは操作フィーリングに優れた同軸タイプで、ペダル先端部は足のサイズなどに合わせて5mmの位置調整が可能。逆チェンジにも対応し、カラーはブラック、ゴールド、シルバーの3色
オーリンズ正立用フロントラジアルキャリパーサポート
7万1,500円
撮影車が装着するオーリンズの正立フォークにキャリパーを装着する超々ジュラルミンの削り出しサポート。108mmピッチで、ブレンボやトキコのラジアルマウントキャリパーが装着可能。他にもサイドマウントのキャリパー用など、オーリンズ正立フォーク用に各種サポートを用意し、様々なカスタムに対応。ディスクローターはサンスターのプレミアムレーシングを装着する
フロントフォークガード(Mサイズ)
1万6,500円
フロントフェンダーセット(オーリンズ正立フォーク用)
4万4,000円
飛び石などからインナーチューブを守る。ガード部はチタン製で他にカーボン製も用意(1万8,700円)。写真のオーリンズ正立フォークだけでなく、純正フロントフォークにも装着可能。オーリンズ正立フォーク用に、繊細に削り出したスタビライザー(単品販売あり。1万6,500円)とカーボン製フロントフェンダーのセットも用意
トリプルツリー
15万4,000円
ハイグリップタイヤを履いた時などに、フロント周りの剛性アップに貢献。φ43mmの純正フォークやオーリンズ正立フォークに使用可能。ステム部のカラー(オプション)を交換することで、オフセット量の調整も可能だ。カーボン製のハンドルバーはマジカルレーシング製
ビレットレバー
レバーガード
9,350円
ブレーキ/クラッチ用のビレットレバーを、純正マスターシリンダーやブレンボマスター用などに合わせて各種ラインナップし、可倒式やレバー比の可変機構を持つタイプもあり、別途レバーアジャスター等も用意する(装着品はビレットクラッチレバーC10/タイプS:1万3,200円+レバーアジャスターS:2,420円)。レバーガードはブレーキ/クラッチ兼用で、バーエンド部はゴールド、ブラック、シルバー、ブルー、レッドの5色を用意する
スイングアーム:日の字断面
14万8,500円
スタンドフック M10
7,480円
リヤスプロケット M1
1万7,600円(受注生産)
「開けて曲がる」特性を楽しめる、適度なしなりを生む日の字断面のスイングアーム。アクスルホルダー部は強固なアルミ削り出し。他にサーキット走行など高負荷に対応する「ビッグサイズ新型目の字(19万2500円)」もラインナップ。
スタンドフックは硬質樹脂とアルミカラー(ブラック、シルバー、ブルー、レッド、ゴールドの5色)を組み合わせて傷つきを防止。超々ジュラルミンから削り出したスプロケットは、エンジンチューンや走りのシチュエーションに合わせてファイナルをセッティングできるよう、様々な歯数(T)を用意する
オイルフィティング
2万7,500円
シリンダーヘッドにオイルを供給するフィッティングをアルミ削り出しで製作。ジュラコン製スライダーを装備して転倒時のダメージを軽減。エンジン周りのアクセントにも有効
クラッチカバー TYPE2
10万7,800円
ダウンチューブキット
5万1,700円
エンジンスライダー
1万2,980円
総アルミ削り出しのクラッチカバーは、クランクエンド部に別体のスライダー(アルミ製とジュラコン製の2種あり)を装備し、転倒時のダメージを軽減。アルミ削り出しのオイルフィラーキャップも付属(フィラーキャップ単品販売もあり。4,180円)。
ZRX1200ダエグのフレームは、着脱式の右側ダウンチューブはアルミ製だが、ケイファクトリーはφ34mmのハイテンション鋼のパイプを使用し、左側ダウンチューブとのジョイントバーを設けてフレームのねじれを抑制。エンジンスライダーは摩擦係数の低いジュラコンとの本体と、ベースの間に硬質ゴムを挟むことで衝撃吸収率を向上している
ステアリングダンパー用ステー
1万4,300円
ZRX1200DAEG用クランプ
7,150円
ラジエターコアガード
1万9,800円
ダエグ専用に設計したステアリングダンパー用のステーと、インナーチューブ側のクランプ。ストローク68mmのステアリングダンパーを確実かつスマートに装着できる(ステアリングダンパーは付属しない)。ラジエターコアガードは飛び石や飛来する虫などからコアを守り、冷却フィンの潰れを防ぐ。カーボンのラジエターシュラウドはマジカルレーシング製
フェンダーレスキット
1万4,580円
チタニウムプレートホルダー
8,250円
テール周りをシャープに演出するフェンダーレスキット。プレートホルダーはチタンのヒート加工がカスタム感を高める
撮影車は他にもパルシングカバーやフロントスプロケットカバー、クラッチレリーズなど同社が得意とするビレットパーツを数多く装備。フルエキゾーストマフラーの4-1集合部がエンジン下にピッタリ収まるのは、一見して気付きにくいが、総アルミ削り出しで製作した、フラットな形状のオイルパンのおかげだ
ケイファクトリー
連続した曲げ加工が可能な「3Dベンダー」を二輪業界で初めて使用し、手曲げに劣らぬ美しい曲線と機械曲げの正確差で高い性能を維持するフルエキゾーストマフラーを製作。ブルーの焼け色付きのマフラーの草分け的存在でもあり、旧車から最新モデルまで膨大なラインナップを誇り、オーダーマフラーの製作も行う。またライディングステップをはじめ、CNCマシンによるビレットパーツも数多く制作する、金属加工のプロフェッショナル