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ブレーキレバーは握りやすい近い位置のほうがNG!【ライドナレッジ136】

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shutterstock(kriang kan) ,藤原 らんか,RIDE HI 編集部

レバー位置が遠いとチカラが入らないと思いがち

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フロントブレーキのレバー位置を、握りやすい近い位置にするライダーが多い。とくに手の小さい女性ライダーは指が届きにくいので、遠いレバー位置だとチカラが入らないと思いがちだ。
ところが握りやすい近い位置だと、チカラも入りにくく肝心のレバー入力調整がしにくい。

握りやすいと思う状態のほうがチカラが入らない

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体力測定で握力計を握ったことがあると思う。これもレバー位置が遠くてチカラが入りにくいと感じたはず。
ところがご覧のように握りやすく感じる近さにセットすると、実は強く握れず測定値も低く出てしまうのをご存じだろうか。

具体的には第一関節が曲がって第二関節がまだ浅く曲がっている状態、指先が届いて90°曲がっている程度が、入力を最も強めることのできる位置なのだ。
感覚的には第二関節も90°曲がった状態、つまり握りやすい角度のほうがチカラが入ると思いがちだが、この先入観の呪縛から抜け出すことが、ブレーキをリスクなく安全に操作するひとつのコツでもある。

さらに微調整ができない位置なのをチェック!

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これを実感できるのが、レバーを誰かにリリース側へ軽く引っ張ってもらい、その状態でレバー入力してみるチェック方法。 こうすれば指の第一関節と第二関節がどこまで曲がった状態かで、入力のチカラが強めやすいのを実感できる。。

またレバー入力の微調整が、レバー位置の遠い状態のほうがしやすいのも、驚くほど明確にわかるはず。
入力、つまりブレーキをかけるときはもちろん、リリースの緩める操作もデリケートさがまるで違ってくる。

この確認を実感しているのとしていないのでは、ブレーキ操作への自信が大きく変わるので、忘れないうちにすぐレバーのアジャスターで調整しながら試されるよう強くお奨めしておく。

支点を外側に意識して、
上から下へ押しながら滑り込ませる!

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これをさらに操作で具体的に活かすには、まず親指のつけ根を支点にブレーキレバーを握っていないかをチェック。 この親指のつけ根が支点になっていると、どうしても手の平の動きとして親指で人差し指や中指とを挟むアクションの関係になってしまい、いわば支点のない両側から入力しているにと同じになる。 これでは支点のない操作となり、入力の強弱をつけにくくしてしまう。
そこで支点は外側の薬指と小指側でグリップを掴むよう意識。握ろうとするとやりにくいので、上からグリップへやや押し付ける感じでも支点としての役割は可能だ。

そしてレバー操作をするとき、人差し指と中指でブレーキレバーを少し下へ押し付けながら、手首ごと回転させるように2本の指をレバーの下へ滑り込ませる感覚で引き寄せる。
慣れるまではこの手首を回転させる動きを伴っているほうが、レバー入力に強弱をつけやすいのでお奨めしたい。
そして肝心なのは、レバーを引き込んだ状態から入力の強弱をつけること。レバーのストロークはほとんどなくても、ブレーキの強弱を調整できるこの位置関係で操作するのがベストであるのは、実際に操作すれば瞬く間に納得されるに違いない。
この操作方法だと、最初にかける入力が自然にジワッと緩やか且つクイックで、レバーストロークの遊びから一気に握ってガツンとショックを与える乱暴な操作とは大違い。
フロントフォークのブレーキをかけた初期のショックで余計に沈みこませることがないので、ストローク位置が路面追従性が良好な範囲にあるメリットも相俟って、ノーズダイブも少なく驚くほど制動距離も短いブレーキングが可能になる。