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このバイクに注目
HONDA
GB250 CLUBMAN
1983~1996model

GB250クラブマンは原点CB72の一文字ハンドルと超硬派トラッドが人気に!【このバイクに注目】

Photos:
HONDA

短くフラットなハンドルは乗りにくい……スパルタンさに引き寄せられたのは男女を問わずだった……

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ホンダのスポーツバイクの原点といえば1960年のCB72。
実用車ドリームC72のエンジンをチューン、初のパイプフレームにテレスコピックフォークと見事なプロポーションで、憧れのスーパースポーツとしてデビュー。
この斬新で端正な、まさにトラディショナルなカッコよさを再現しようと、1983年にGB250クラブマンが発表になった。
CB72は当時、見たこともないような「一文字ハンドル」と呼ばれる短く真っ直ぐで低いハンドルだったのも特徴のひとつ。
クラブマンはこの腕自慢が乗る象徴でもあった、一文字ハンドルで登場したのだ。
当時250ccクラスは400ccの台頭で、どちらかというとビギナー向きという位置づけになりはじめていて、ホンダも1980年にリリースした単気筒CB250RSも乗りやすく馴染みやすさをアピール、この路線をもう少しキャリアを積んだライダーも意識したCBX250RSへと繋いでいた。
そしてこのタイミングで、250を以前のように大人向けのちょっとスパルタンな面も覗かせる、こだわりのバイクを復活させようとCBX250RSをベースに、GBクラブマンの構想がスタートしたのだった。

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その「一文字ハンドル」の短さと低さは、ベースとなったCBX250RSと比べると一目瞭然。
ビギナーには両腕から上半身まで力んでしまいがちな、扱いの難しさを伴うものの、硬派にこだわるファン層にはこれもクラブマンの魅力で、何と女性ライダーも男気な雰囲気に惹かれて購入する例も少なくなかった。
そして人気を支えていたのが、CBX250RSに搭載されていた新しいDOHC単気筒エンジンのパフォーマンス。
オフロード用シングルがベースとはいえ、吸気と排気で2本のカムシャフトをセンターでチェーン駆動、そこから前後にギヤ駆動で繋ぐ高回転域の正確さを期したホンダならではの凝った仕様。
そもそもラジアルバルブという、吸排のバルブをお互いが放射状になる角度をつけて、燃焼室を理想の球形に近づけた構想を可能にするため、DOHCでも各バルブのロッカーアームで傾斜した動きに変換する発想こそ当時のホンダらしさの極み。
初期モデルでは単気筒でも低速域用と高回転域のツインキャブでリードバルブを内蔵するデリケートな構成だった。
因みに最大出力は30ps/9,500rpm、最大トルクも2.4kgm/8,000rpmで、145kgの車体を2気筒に負けない醍醐味のある走りで楽しませる。
またシートカウルやニーグリップラバーなど、クラブマン(英国でアマチュアレースを総称する呼び方のひとつ)の名に相応しいオプショナルパーツも当初から用意され、いかにもバイク好きが手がけた趣味性の濃さと思い入れの深さが伝わってきた。

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1983年の発売開始から好調だったGB250クラブマンも、1987年にマイナーチェンジ。
まずキャブレターがφ38mmの大口径シングルキャブとなり、マフラーが左右へ振り分けられた2本だったのを、エキゾーストをエンジン下で集合させ車体の右側へ1本出しのレイアウトへと変更、軽量化を果たしている。
フロントのディスクブレーキも大径化、フレームも強度の見直しがはかられたほか、装備面ではウインカーを'60年代のCB72を彷彿とさせる小径丸形でアルミボディとしたり、エンジン塗装やメッキなどクオリティもアップ、メーターも白い文字盤採用と、レトロな雰囲気を醸し出すいっそうのオトナ向け路線を邁進していた。
続く1988年モデルでは、燃料タンクの塗装を深いカラーリングとのツートンとしたり、ウイングマークをCLUBMANのロゴとするなどの他に、ハンドル形状を一文字のストレートから手首へ向かってやや角度がついた形状へ変更、ヘッドライトのレンズを樹脂製とすることで慣性力を低減させたハンドリングの向上、さらにはステップホルダーなどもデザインを変更している。

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ホンダのトラディショナル・デザインのうまさは、クラブマンのデビュー後すぐのGB400/500でも誰もが認めるさすがの感性を放っていた。
単に昔を懐かしむのではなく、時代を繋ぐ、もしくは超えていく新しさへのチャレンジがあるのを、GB250クラブマンの変遷からも感じられる。
だからこそ、いまからでもこうした挑戦を見てみたいと思うファンは少なくないはずだ。