アドベンチャーのDNAは伊達じゃない!
街に溶け込むデザインに秘められた遊び心と冒険の匂い
クラシカルで美しい空冷トラディショナルスポーツをはじめ、近年の中間排気量業界で存在感を高めている現存最古のオートバイメーカー、Royal Enfield(以下ロイヤルエンフィールド)。
現在は研究開発部門のR&Dセンターを英国に残し、生産設備は巨大マーケットであるインドを拠点に世界に向けてバイクを作り続けている。
そんなロイヤルエンフィールドから、スクランブラーのバイブスとアドベンチャーのDNAを融合させたアドベンチャー・クロスオーバー Scram 411が発表された。
まず目につくのが未舗装路からエンジンを守るためのアンダーガードや長いストロークのサスペンション、大径なフロントホイール(19インチ)やタイヤのトレッドパターンなどのオフロード機能を意識したデザイン。ただそれと同時にアイコニックな丸目単眼ヘッドライト、クラシカルなシートやフェンダーなどのいかにもバイクらしい原初のカタチを現代のデザインに落とし込んだようなデザインも見て取れる。
Scram 411は「大地を掻きながら進む姿を想像させるデザイン」と「街に溶け込む爽やかでアーバンなデザイン」という正反対の2つを高い次元で融和させているのだ。
また南極大陸を走破した実績のあるヒマラヤの空冷4ストローク単気筒エンジンを心臓とし、そのシャーシをベースに開発されているため、市街地の活発な動きと、ラフロードでの高い走破性を兼ね備えている。そして何より411cc単気筒という気負わない程度の排気量に懐の広さを感じる。
さらにロイヤルエンフィールドが得意とする人間工学に焦点を当てた開発により、都市部でのライディングだけでなく、道路ではない予測不可能なオフロードにも理想的な車両となっている。
メーカーによっては見た目と使われるシチュエーションの一致しないバイクも散見されるが、この Scram 411は見た目から想起される性能をそのままに、気分で寄り道した未舗装路や、ただの日常の通勤でも思いっきり遊べる冒険に変える可能性を直感させている。
7つのカラーバリエーションはどれも高い完成度で
ロイヤルエンフィールドの”本気”を感じさせる
Scram 411は7つのカラーバリエーションが発表されている。落ち着いたトーンの色をベースに、挿し色として原色に近い色をビシッと入れることで際立たせている。
さらに他のメーカーではありがちな同じグラフィックの色違いに留まらず、グラフィックもそれぞれ3種類ある。それら全てが新しく且つ時代に左右されない、多くの世代に魅力を感じさせるデザインになっており、その本気度が伝わってくる。
これほど様々なカラーバリエーションを見せられては、選ぶ側も悩み多き贅沢な時間を過ごすことになるだろう。
日本での発売開始時期と価格は未定とのこと。