様々な記録を塗り替えてきたMoto2エンジンが2024年まで延長に!
日本時間2021年8月27日2時15分からシルバーストンで行われたMoto2記者会見で地元イギリスのバイクメーカー・トライアンフがMoto2へのエンジンサプライヤー契約を2024年までの3年間延長したことを発表した。
トライアンフは2019年からMoto2へのエンジン供給を開始し、今年で3年目のシーズンを送っていた。今までの3シーズンでこの765cc3気筒エンジンはMoto2マシン初の300km/h以上の最高速度を記録するなどカテゴリの数々の記録を塗り替えてきた。
また、過去2年間、Moto2を卒業したライダーがMotoGPクラス参戦初年度で表彰台を獲得している。2019年Moto2チャンピオンのアレックス・マルケスや、ブラッド・ビンダー、ホルヘ・マルティンなど結果を残すライダーが多く、MotoGPを運営するドルナが思い描くMotoGPへの足がかりとしてのMoto2クラスという存在がきちんと機能していることを表している。
左:ドルナ スポーツマネージングディレクター カルロス・エスペレータ
右:トライアンフ チーフプロダクトオフィサー スティーブ・サージェント
スティーブ・サージェント
「Moto2は、当社の3気筒エンジンの信頼性とパフォーマンスの優位性を示し、証明する完璧な場であり、この場で、トップ20の予選タイムが常に1秒差以内であったことを目の当たりにしました。このことは、世界のステージで当社への注目度や信頼性を高める結果になっただけでなく、私にとっても、Moto2での成功はトライアンフモーターサイクルズの社内でレースへの情熱を再燃させる素晴らしいきっかけとなりました。私はトライアンフにとって画期的であったこの活動に関わることができたことをうれしく思うとともに、さらに3シーズン供給を継続できることに興奮を抑えきれません。トライアンフでは、エンジンパフォーマンスをさらに改善すべく全力を注ぐ所存であり、ライダーとチームのどちらにも評価されるものになるであろうことを確信しています。」
カルロス・エスペレータ
「私たちの最初の3年間は素晴らしい成功と言えるものであり、3年間にわたる、特にコロナ禍の中でのトライアンフのサポートと献身的な仕事に感謝いたします。FIM、IRTA、ドルナは、このプロジェクトが示してきた成果をうれしく思うとともに、Moto3、Moto2、MotoGPの間でステップの一貫性が実証されたものと思います。全体的にみて、私たちはこのパートナーシップに満足し、エキサイティングな3年間をまた共有できることを楽しみにしています。」
2019年シーズン、Moto2クラスチャンピオンのアレックス・マルケス
2020年シーズン、Moto2クラスチャンピオンのエネア・バスティアニーニ
市販車にもMoto2と同型のエンジンが搭載されている
Moto2クラスに搭載されている765cc3気筒エンジンは、ストリートトリプルRSのエンジンがベースになっている。
Moto2クラスのバイクに乗ることができる機会はほとんどないが、ストリートトリプルRSに乗れば、そのエンジンのフィーリングを感じることができるだろう。
競技用のオフロードマシンの開発も発表したトライアンフ、オンロードからオフロードまでその活躍が見逃せない。