ただ上品なだけじゃない、ポテンシャルを持ったバイク
トライアンフのストリートトリプルRSは、いわゆるストリートファイターのカテゴリに分類される。ストリートファイターといえば、フルカウルモデルのカウルを剥ぎ取った、じゃじゃ馬のように激しいバイクをイメージするだろう。
しかし、このストリートトリプルRSは、そのイメージを覆す上質さがある。
飛び出した2眼のヘッドライトは、ハンドルの切れ角を確保し、軽快で自然なハンドリングのための配置。サスペンションはただ“硬い”のではなく、動き出しは柔らかく速度や荷重がかかったときに必要な硬さを発揮するように設定されている。
Moto2のベースエンジンである765ccエンジンは、扱いやすさ、速さ、気持ちよさを達成
ストリートトリプルRSに搭載されている765ccの3気筒エンジンは、制御マップによって、低い回転域からしっかりとトルクがあり乗りやすい。そして、乗りやすいからといって、ぬるいエンジンではないのが面白いところ。スロットルを捻れば、最高出力123ps/11,750rpmのスペックがしっかりと応えてくれる。
チューンナップされてMoto2クラスにも供給されているこのエンジンは、その片鱗を見ることも可能だ。
そして、クイックシフターもそのエンジンの良さを引き立てる。
まさにツーリングからサーキット走行まで楽しめるハイスペックな1台である。
ビッグバイクに見劣りしない作り込み
ミドルクラスのバイクにありがちなのが、ビッグバイクに比べて見劣りするというところだ。しかし、このストリートトリプルRSは各部がしっかりと作り込まれており、安っぽさや見劣りする部分を感じさせない。
他にはない感性で仕上げられた、ブリティッシュトラッドスポーツの魅力を味わってみてはいかがだろう。
RIDE HI創刊号では原田哲也さんがインプレッション
The New Triumph Street Triple RS Review and Insights
SPEC
- Specifications
- TRIUMPH STREET TRIPLE RS
- エンジン
- 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列3気筒
- 総排気量
- 765cc
- ボア×ストローク
- 77.99×53.4mm
- 圧縮比
- 12.54対1
- 最高出力
- 91kW 123ps/11,750rpm
- 最大トルク
- 79Nm/9,350rpm
- 変速機
- 6速
- フレーム
- アルミニウムビームツインスパー
- 車両重量
- 188kg
- キャスター/トレール
- 23.9°/100mm
- サスペンション
- F=テレスコピックφ41mm倒立
R=スイングアーム+モノショック - ブレーキ
- F=φ310mmダブル R=φ220mm
- タイヤサイズ
- F=120/70ZR17 R=180/55ZR17
- 全幅/全高
- 775/1,085mm
- 軸間距離
- 1,405mm
- シート高
- 825mm
- 燃料タンク容量
- 17.4L
- 価格
- 146万5,000円