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リプレイスマフラーで何が変わる?【ライドナレッジ065】

逞しさアップのトルクと驚嘆の軽量化

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バイクでカスタムパーツの王道はいうまでもなくアフターパーツのリプレイスマフラー。ただチタンやカーボンなど高級素材の製品は25万円以上するなど、かかるコストもハンパではない。
とはいえ、燃料タンクと並んでバイクのコンポーネンツの中で大きな面積を占めるパーツだけに、異なるカタチや材質のモノを装着すると見た目のクールさがアピールする魅力はたまらないものがある。
ほとんどがハンドメイドで、外観がチタンなど超軽量で高価な素材そのままの美しさ。純正マフラーのステンレス製とは比較にならない存在感を放つ。
しかしマフラーはエンジン性能を左右する重要な機能パーツ。単なる見た目だけで語るワケにはいかない。マフラービルダー各々が独自の考え方で開発した製品なので、詳しい性能差まではご紹介できないが、どのようなメリットがもたらされるのか、はじめてリプレイスマフラーを検討されている方に、主だった純正マフラーとの違いを挙げておこう。


大量生産される純正マフラーは、たとえば加工の手間やコストのために形状がそれなりに制限された条件で設計されている。そのため、それこそエンジンからの排気出口となるエキゾースト・パイプ部分も、前輪と干渉するために曲げてある形状や、排気で高温になることや酸化しやすい外観を嫌い、表面を口径の大きなパイプで包む2重管構造であったり、4気筒など排気干渉を利用する連結部分の位置が他の機能パーツを避けるための妥協せざるを得ない。
リプレイスマフラーはまずこれらを性能本位でクリアしているのが最も大きな違いになる。これだけで、性能は低速から高回転域まで純正マフラーを上回るからだ。
もちろんマフラービルダーは装着するエンジンで様々なカタチのマフラーをテストしながら開発をしている。その結果、ノーマルでは陥りやすい大事な中速域の出力特性の谷(排気干渉といって燃焼後の排気ガスが勢いよく排出される圧力がその速度によって効率が悪くなる領域が存在しやすい)を、他の気筒との圧力差を利用する連結部分の形状をよりシビアに複雑化したり、新たな連結箇所を増設するなど、スムーズ且つ力強い特性を得ることができる。
わかりやすくいうと、純正マフラーにはまだプラスできる余地が残っていて、それをコストや手間を惜しまないマフラービルダーによってさらに総合性能を高めることが可能ということなのだ。
そして忘れてならないのがその重量。純正の防錆重視のステンレス製とハンドメイドなら多くが使うチタン製とでは、チタンが超軽量なだけでなく硬度も高いため薄くできるので圧倒的な重量差だ。フルエキと呼ばれるエキゾーストからサイレンサーまでなのかで条件は違ってくるが、たとえば以前に20kgだったものが半分以下、軽量な最新モデルでも12kgあったのがたったの4kgなど比較にならない軽さを誇る。
これが走行に影響を与えないワケがない。リーンが軽やかになり、走りやすさの向上は誰でも実感できる。それにサウンド……大人として許容できる音量やサウンドが前提だが、マフラービルダーも規制対策だけでなく良いバランスを得る経験を積んでいるので、耳障りの良い、そして郊外では快感に浸れるエキゾーストノートが楽しめる。
何れにせよ安くない買い物なので、事前にマフラービルダーそれぞれの違いを充分にチェックするのが肝要。有名ブランドは技術力とクオリティによる差で評価を得ているのが、ラインナップを見れば一目瞭然だ。

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