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ブレーキパッドの残量は、自分でチェックした方がよい?【ライドメンテナンス009】

ガソリン残量より、ブレーキパッド残量の方が重要です!

バイクのトラブルで困るのは、原因はともあれ、やはりエンジンがかからないことだろうか。通勤とかなら焦るだろうし、ツーリングなら愕然とするだろう。しかしエンジンがかからなくても“困るだけ”で、そもそも動かないから危険ではない。

というワケで、バイクのトラブルで絶対に避けなければならないのは「ブレーキ」。もし走っている最中にブレーキが効かなくなったら……、これは想像したくないが命にかかわる事態だ。だからブレーキのメンテナンスは必須なのだが、車検や定期点検できちんとチェックされていれば、転倒などで物理的にブレーキ関連パーツを傷めていなければ問題が起こることはあまり多くないだろう。

しかし、消耗品である「ブレーキパッド」の残量は、本当に頻繁にチェックする必要がある。乗る前に毎回……とまではいわないが、少し距離を走るようなツーリングに出る前は忘れずにチェック。また洗車時などにも確認しよう。
そしてブレーキパッド残量がおおむね2mmを切ったら交換するのがオススメ。とはいえ定規や物差しで測れるような場所ではないから目分量になるが、たとえばブレーキパッド近くのディスクローターに500円硬貨をあてがって、厚みを比較するのもひとつの手段。500円硬貨の厚みは約1.8mmなので、パッドの残量が同じくらいかそれ以下ならば交換時期だと判断できる。
ちなみにブレーキパッドはバイク用品店で様々な種類が販売されているし、ある程度工具を持っていれば自分でも交換が可能。しかしブレーキは“重要保安部品”に指定されているので、基本的に整備の資格を持ったメカニックや工場でなければ触れてはならない(パッド交換は自分のバイクのみ自己責任において作業可能)。なので交換作業は自信が無ければ無理せずにプロに依頼しよう。

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ブレーキパッドの残量は意外とチェックしにくいので、ペンライトなどを使ってしっかり確認しよう。車種によっては地面に這いつくばるくらい低い位置から出ないと良く見えない場合もあるが、こればっかりは頑張って確認するしかない。パッドの摩耗材の部分と摩耗材を貼ってあるベースプレートを見間違えないようにも注意しよう

バイクメーカーは“残量1mmで交換”というけれど……

多くのバイクメーカーが、ハンドブック等に“ブレーキパッドは残量1mmになったら交換”、または“残量インジケータでチェック”(これもおおむね残量1mm)と記載している。とはいえこれは「絶対に交換しなければならない限界」であって、“ここまで性能を保証します”というものではないことを忘れずに。
ちなみにパッドの残量が少なくなると、べーパーロックやフェードといったブレーキの効きが極端に悪化する危険な症状が出やすくなる。また、完全に症状が出ないまでも少なからず効きが悪くなるため無意識のうちにブレーキを強くかけるようになり、結果としてブレーキパッドの減り方が早まるケースは多い。それが家の近所ならまだしも、ツーリング中だったりすると帰宅するまでパッドが持たない……という危険もある。だからブレーキパッドの残量は、インジケータに達していなくても、マージンを考えると2mmを切ったら交換するのがオススメなのだ。

バイクは車検のない車種も多数あり、こちらは期間や走行距離に関係なく自分で管理するしかない。小排気量ほどパッドのチェックが疎かになりがちだし、車種によっては数千キロでパッドがなくなってしまうこともあるので要チェック。

また、パッドが摩耗限度を超えると、ディスクローターを傷つけてしまったり、結果的に高くついたり修理に時間がかかることが多いのでしっかり管理したい。

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近年の国産バイクの純正ブレーキパッドには、メーカーによって方式は異なるが、パッドの残量を知らせる工夫がされている。写真はヤマハのXSR900の純正ブレーキパッド(フロント)で、ベースプレートの赤丸で囲んだ場所がわずかに盛り上がっている。パッドが摩耗して残量が約1mmになると、ブレーキをかけた際にこの盛り上がった部分がディスクローターに接触して大きな金属音が発生し、パッドの残量が限界を迎えたことを知らせる仕組みだ。とはいえこの“警告音”が聞こえたら、即座にブレーキパッドを交換する必要がある(そのまま乗り続けたらディスクローターが傷ついてしまう)