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このバイクに注目
YAMAHA
Air Cooled V Twin
1980~2022model

ヤマハが40年以上もつくり続けた空冷Vツインたち【このバイクに注目】

オートバイらしさに空冷Vツインを選び、
1980年から40年以上の豊富なオリジナリティ

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ヤマハが空冷Vツインを投入したのが1980年。Vバンクが75°の挟み角で、まずはバーチカルツインのXS650で大成功を収めたチョッパースタイルのSpecial系と同様のカテゴリーでデビュー。

ライバルのホンダがV4のロードスポーツを先行させたのに対し、アメリカン専用エンジンをイメージさせるスタートで、まずは成功への道のりを築きはじめた。

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実はヤマハもスーパースポーツをV4に置き換える開発を進めていたのだが、ホンダがNRやVF系でV4を戦略エンジンとしてデビューさせたので、追随を嫌いVバンクの後ろ側シリンダーを前に並べた並列4気筒で対抗、V型エンジンはパフォーマンス側ではないカテゴリーに絞られたのだ。

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そして続いたのはロードスポーツモデル。750に1,000ccクラスも加わり、ヨーロッパを意識して駆動系はシャフトではなくチェーン。但しフルチェーンケースと露出させずグリース潤滑で耐久性を考慮するという走りの個性と空冷の持ち味をアピールしていた。

世界はレプリカ時代へとパフォーマンス至上主義へ舵を切りつつあったが、空冷でツーリングスポーツのVツインを続けるあたり、いかにもヤマハらしいマイノリティだが、マーケットでの支持は少ないままが続いた。

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1983年に中型クラスにも投入。Vバンクは70°とコンパクト化して、輸出向け500ccと国内向け400ccを併行生産。海外マーケットでは既に安定した人気を得ていた。

Special以来アメリカで強いヤマハは日本で知られていなかった

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1985年、アメリカ向け大型ツアラーXVZ1200用に、ヤマハは水冷DOHCの1,198ccV4を開発。これは後にVmaxのベースエンジンとなるのだが、アメリカン・クルーザー用としては空冷を頑なに守るヤマハだった。
XS650Special以来の浸透ぶりが功を奏し、デザインもヤマハならではのオリジナリティが好評で、思い切った曲面構成のXV1100が大人気。日本車では圧倒的なシェアを誇るまでになっていたのだ。

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その流れをうけて、中型でも新しいデザインのXV535と国内向けにXV400がデビュー。ビラーゴとネーミングされたスタイリッシュなデザインは、圧倒的に他をリードする存在となった。

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海外でのビラーゴ人気の勢いを国内市場にも導入しようと、遂に1988年、250ccクラスへ空冷の60°Vツイン、XV250ビラーゴが投入されたのだ。

ロードスポーツも加わって250空冷Vツインに注力
そしてドラッグスターに異端児MT-01!

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その空冷250ccの60°Vツインを、ヤマハはレプリカブームの終焉を見込んで、トラディショナルでスタイリッシュなロードスポーツ、SRV250へ搭載した新機種を投入してきた。
ただ流れはネイキッドスポーツと、同じトラディショナルでもまだ性能で人気が左右される状況で、驚くほど細身な燃料タンクなど他にない個性に包まれていたが、多くの関心を集めるには至らなかった。

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しかし人気だったビラーゴは、ロー&ワイドなドラッグスターへと流れを変えたことで再び火がつき、海外はもとより国内でも人気カテゴリーとして受け継がれていた。

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この間にXVZ1300、Royal Starが1,294ccの水冷DOHCでV4エンジンが投入され、外観はいかにも空冷な冷却フィンが目立ち、3,500rpmと低回転域をセールスポイントとするなど、新しさへのチャレンジが続けられていたのだ。

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とはいえ主流は空冷……。ヤマハは遂に思い切ったエンジン開発へと着手、何と48°の空冷Vツインを、OHVで4バルブというルックスもレトロな巨大エンジンを創出したのだった。

このエンジンを搭載したXV1600ロードスターに続き、全く新しい概念のロードスポーツ、MT-01が2005年にデビューとなった。

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すべてに1,670ccの巨大エンジンありきで、鼓動をテーマにデザインや車体構成も斬新なチャレンジに満ちていたが、存在そのものはインパクトだったが、走りのイメージを伝えにくかったこともあり、ライダーたちの触手を動かすには至らなかった。

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ベースのアメリカンは、1,854ccへと拡大されRAIDERとして一定のニーズに応えていたが、この後にロー&ワイドなコンセプトではない、ボバー・スタイルへと新しい流行りが訪れ、ヤマハはボルト・シリーズでまたもやファンの心を掴むのだった。

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2013年にデビューしたボルトは、941ccで60°の空冷VツインでSOHCの4バルブ、バランサーレスが特徴で鼓動感を大切にしたエンジンとして人気を博すこととなった。

また100×118mmの1,854ccで巨大なボア×ストロークのOHVツインも、クルーザーとしての豪華な仕様へと進化。このルックスで空冷ビッグツインというのは、なかなか想像できないだろう。

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そしてボバー・スタイルで根強い人気を獲得したボルトも、2017年からのSCR950 ABS が2022年に生産終了のアナウンスがあり、厳しくなるいっぽうの排気ガス規制などで遂に40年以上もの空冷Vツインは終焉を迎えたのだった。

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ヤマハの空冷Vツインが、ここまでこれほどまでに多様な機種展開があったのは、国内では地味な存在だったこともあり、多くに知られていなかった。
ただこの個性的で美しい空冷Vツインを眺めていると、出力はさらに控えめで構わないので、新規で空冷のVツインが開発されたらと思わずにはいられなくなる。