強烈なバイクが目の前にある。外装やホイールはすべてカーボン。ブレーキやサスペンションはまるでWSBのレーサーのようだ。このバイクの正体とは⁉︎
圧倒的に軽量!『NVC V4』と名づけられた、パニガーレV4Rベースのトリートファイター
ドゥカティのパニガーレV4Rは、世界中のスーパースポーツ中でも圧倒的な動⼒性能を誇るマシン。SBKを戦うために⽣まれたマシンであり、他のパニガーレとも一線を画す。歴代ドゥカティの中でも群を抜いたパフォーマンスを発揮するモデルだ。
そのパフォーマンスを⽇常のステージで楽しむ。これがNVC V4のコンセプトだ。
V4Rの外装とセパハンを脱ぎ去り、代わりにストリートファイターV4ルックのカーボン外装を纏う。サスペンションやブレーキにはいま考えられる最高峰のプロダクツが与えられ、そこには一切の妥協がない。
V4Rのメーカー公表値172kgに対し各部のカーボン化により現状で9kg軽量化を達成、ストリートファイターV4Sより15kgも軽い。このカテゴリーでこの軽量化は凄まじい。ドゥカティパフォーマンス製のフルエキ交換でさらに6kg軽量化の楽しみを残してある。
パニガーレV4Rとストリートファイターの融合。オールカーボンボディにレーシングマシンに使用されるサスペンションやブレーキを装着。細部まで一切の妥協はない
まずは、高性能パーツの数々を見てみよう!
1,248万円は、確かに途方もない金額だ。ではどこにそんなコストがかかっているのだろう?
ここで一部のパーツを紹介しよう。もちろん車体を見ていただくとわかるが、ここで紹介するパーツはごく一部である。
オーリンズ製FGR300フロントフォークレーシングTTX 220万円
ブレンボ製ラジアルCNCブレーキマスターシリンダー19x18 MotoGPタイプ 40万4,800円
モトコルセ製カーボンハーフレバー フォールディングタイプ 3万9,600円
モトコルセ製フルードリザーバー 3万3,000円
ブレンボ製ラジアルCNCクラッチマスターシリンダー16x19 MotoGPタイプ 30万8,000円
モトコルセ製カーボンハーフレバー フォールディングタイプ 3万9,600円
モトコルセ製フルードリザーバー 3万3,000円
BST製カーボンホイール10スポーク RapidTEK 62万7,000円
ブレンボ製CNCモノブロックラジアルキャリパー P2-34 Moto3 25万3,000円
モトコルセ-シコム製φ320mmカーボンセラミックブレーキディスク GPタイプ(ダブル) 63万3,600円
ブレンボ製CNCモノブロックラジアルキャリパーP4-34/38 DUCATI SBK Factoryタイプ TBA
モトコルセ製ウィングレットフルキット 14万9,600円
モトコルセ製インストルメントカバー 3万2,450円
モトコルセ製ヘッドライトフェアリング 3万6,300円
モトコルセ製カーボンフューエルタンク 50万6,000円
モトコルセ製カーボンモノコックシートボディ 58万800円
モトコルセ製スペシャルシートスキンカーフレザーパンチングプログレッシブダイヤモンドステッチ 11万5,500円
モトコルセ製カーボンコンパクトライセンスプレートサポート 9万2,180円
モトコルセ製カーボンライセンスプレートホルダー 2万3,980円
高性能パーツは軽さや操作性の高さに貢献。軽さは、思い通りに操れる楽しさに直結
モトコルセのコンプリートバイクであるNVC V4は、とにかく軽い。車体の押し引きなどをしていると異質。エンジンの中身が入っていないのでは? とさえ思う……。バイクの重心であるエンジンから離れた部分、そして運動性に直結するバネ下を軽量化していることがその異質な感じを強めている。また、きちんと整備されているバイク特有のフリクションのなさはさすがだ。
1,248万円……それだけでも乗るのを躊躇したくなる。でも見るほどに「どんなバイクなのだろう?」という期待が大きくなってくる。
走り出すと、そこでも光るのは軽さだった。どこまでもライダーの操作に忠実応えてくれる順従さの虜になるのに時間はかからなかった。
Vol.2のインプレに続く。
モトコルセ
ビモータやヴァイルス、アヴィントンなどプレミアムなバイクをはじめ、STMやALTHなど高品位パーツの正規輸入元を務め、ドゥカティライフスタイル東京、ドゥカティ埼玉の母体でもある。ドライカーボンやCNC切削、チタニウムなど高品質素材を用いたオリジナルパーツの開発・販売も行う。取り扱うプレミアムバイクをベースに、世界の一流パーツやオリジナルパーツを組み込んだ「コンプリートバイク」の製作に力を注ぐ