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MotoGP第15戦ポルトガルGP/最終戦8位フィニッシュの小椋 藍、Moto3クラスでランキング3位を獲得

11月22日、MotoGPの2020年シーズン最終戦、第15戦ポルトガルGPの決勝レースがアルガルベ・インターナショナル・サーキットで行われた。

ポルトガルGPは2012年までエストリル・サーキットで開催されていたが、アルガルベ・インターナショナル・サーキットではMotoGP初開催。スーパーバイク世界選手権(SBK)が開催されているこのコースは、全体的に高低差が大きくブラインドコーナーも多数、難しいサーキットだと言われている。クシタニがサポートするIDEMITSU Honda Team Asia、Honda Team Asiaのライダーたちにとっては初めて経験するサーキットでもあり、挑戦のレースウイークとなった。

Moto3クラス

小椋 藍(Honda Team Asia)はチャンピオンシップでランキング2番手につけ、この最終戦を迎えた。ランキングトップのアルベルト・アレナス(Gaviota Aspar Team Moto3)との差は8ポイント。小椋は2021年シーズン、Moto2クラスへの昇格が決まっており、この大会はタイトル獲得がかかる一戦であるとともに、Moto3クラスでのラストレース。

小椋は予選で5番グリッドを獲得。対するアレナスは、小椋よりも1グリッド後方の6番グリッドにつけた。21周の決勝レースがスタートすると、序盤、小椋はアレナス、また、日本人ライダーの鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)や佐々木歩夢(Red Bull KTM Tech 3)を含む7人と2番手集団を形成し、激しいポジション争いを展開。一方、トップを走るラウル・フェルナンデス(Red Bull KTM Ajo)は一人、後続を引き離していき、4周目には1秒以上の差を築いていた。

レース折り返しの11周目、小椋は8番手を走行、アレナスは3番手付近を走行。トップは依然としてフェルナンデス。2番手集団との間に8秒以上の差をつけ、独走態勢を築いた。

次第に小椋を含む2番手集団に、後方の集団が追いつき、そのグループはさらに大きくなった。残り6周、ランキング3番手のアルボリーノが追い上げる。アルボリーノは27番手スタート。驚異の追い上げでこの集団に加わっていたのだ。このころから、鈴木を含む5人のライダーが2番手を最上位とする集団として抜け出し始めた。小椋はアレナス、アルボリーノとともに7番手を最上位とするその後方の集団に加わる。

そして残り5周、アルボリーノがアレナスのスリップストリームを使ってストレートで7番手に浮上。アレナスが8番手に後退。小椋はこの周に10番手に浮上し、アレナスのすぐ背後につけると、その翌周、5コーナーからアレナスと接戦を繰り広げる。そしてついにアレナスをオーバーテイク。しかし再びアレナスがポジションを回復し、小椋は後退。まさにタイトルをかけたオーバーテイク合戦が展開された。

一方、上位を走っていたハウメ・マシア(Leopard Racing)が残り4周で、鈴木が残り2周で転倒。最終ラップを迎えて小椋は5番手を最上位とする集団のなかで走行していた。チェッカーまで激しいポジション争いを展開した小椋。アレナスに先行し、8位でチェッカーを受けた。

小椋は最終的に通算170ポイントを獲得。5位フィニッシュでランキング2位となったアルボリーノと同ポイントながら優勝回数により、ランキング3位獲得となった。チャンピオン獲得こそならなかったが、確かな強さと実力でMoto3クラス2年目のシーズンを戦い抜いた。

アレナスは12位でのフィニッシュ。アルボリーノに4ポイント差で、Moto3クラスのチャンピオンを獲得した。

國井勇輝(Honda Team Asia)は予選でQ2に進出し、15番グリッドからスタート。3周目には12番手を走行していた。しかしフリー走行2回目でのスロー走行に対し、決勝レース中のロングラップペナルティ(※)が科され、このペナルティを消化したために後退。最終戦を22位でフィニッシュし、ランキングは27位でMoto3クラスのルーキーイヤーを終えた。

2021年シーズン、小椋はMoto2クラスにステップアップし、IDEMITSU Honda Team Asiaから参戦。國井は引き続き、Honda Team AsiaからMoto3クラスに参戦。

※ロングラップペナルティ……サーキットのランオフエリアに設定された通常よりも大回りとなるエリアを通過しなければならないペナルティ。これにより、ライダーはレースを継続しながらも、ペナルティを消化したラップでは数秒を失うことになる。

小椋 藍(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「2020年、Moto3クラスで起こったすべてのことが幸せでした。最終戦までタイトル争いができて良かったです。2019年は、いくつかのレースで良い結果を残せ、チャンピオンシップで10位を獲得できました。ルーキーシーズンとしては悪くなかったです。2020年シーズンは、開幕前のへレス、カタールでのテストから完璧なスタートを切れました。初戦のカタールで表彰台に上がれたことで、タイトルについて考え、その可能性があることを感じました。この1年を通じてチャンピオンシップを争えたことは良かったですが、最終的に重要なのは最後までベストを尽くせたこと。完璧とは言えませんが、この2020年については幸せでした。チームと私を支えてくれたすべての方に感謝します。私がMoto3クラスで過ごす時間は終わりました。今は、Moto2クラスでの新しい挑戦に興奮しています」

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小椋は最終戦で激しいレースを戦い抜き、ランキング3位を獲得した

國井勇輝(Honda Team Asiaプレスリリースより)
「スタートして、最初の2周ぐらいから、ロングラップペナルティの周回まで、今シーズンの私のベストラップだったと思います。トップグループにいて、他のライダー達と一緒に走りを楽しめました。ペナルティでグループから離れた後、再びグループを捉えられるように懸命にプッシュしましたが、たくさんのミスを犯し、タイヤを減らしてしました。今シーズンは終わりました。シーズンの序盤から、チャンピオンシップの戦い方について悩みました。すべてのことが私にとって新しいものでした。良い結果を残せなかったことについて、チームには謝りたいです。しかし、シーズン中盤からこの最終戦まで、私達は大いにステップアップし、改善できました。これらのことは来年に向けて大いに役立つと思います」

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ペナルティによりポジションを落としたが、序盤は12番手を走行した國井

Moto2クラス

アンディ・ファリド・イズディハール(IDEMITSU Honda Team Asia)は26番グリッド、ソムキアット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asia)は27番グリッドから、最終戦の決勝レースを迎えた。

チャントラは後方9列目からのスタートにもかかわらず、8周目には17番手に浮上。終盤までそのポジションをキープし、最終的には18位でフィニッシュを果たした。アンディは23番手を走行中の18周目、12コーナーで転倒を喫し、リタイアとなった。

チャントラはチャンピオンシップでランキング25位、アンディはランキング30位でシーズンを締めくくった。

2021年シーズン、チャントラは引き続きIDEMITSU Honda Team AsiaからMoto2クラスに参戦。アンディはHonda Team AsiaからMoto3クラスにスイッチする。

ソムキアット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「決勝レースに向けて、バイクのセットアップを変更しました。レースでのフィーリングは周を重ねるごとに良くなりました。最終的に良いセットアップを見つけられたのですが、少し遅かったです。ポルティマオでの初めてのレースでしたが、今年の経験は来年、私達を助けてくれるでしょう。この素晴らしいシーズンを過ごせたことをみんなに感謝します」

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チャントラは追い上げて18位フィニッシュを果たした

アンディ・ファリド・イズディハール(IDEMITSU Honda Team Asiaプレスリリースより)
「最終戦でしたので、今日の結果はとても残念です。残り5周で、転倒してしまいゴールできませんでした。シーズンの終え方として良くありません。レースの間、集団の中で戦おうとしました。ペースも良かったのでとても残念です。私のスタッフはとても懸命に働いてくれました。彼らには心から感謝します。来年は新しい挑戦が待っています。自分の知識と前向きな気持ちで、2021年シーズンを迎えられればと思います」

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惜しくも転倒リタイアとなったアンディ

世界で戦うライダーを支える
クシタニがサポートするMoto2、Moto3ライダー

Moto2クラス(チーム:IDEMITSU Honda Team Asia)

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ソムキアット・チャントラ

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アンディ・ファリド・イズディハール

Moto3クラス(チーム:Honda Team Asia)

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小椋 藍

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國井 勇輝

協力/ クシタニ