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F-17は6年の開発期間を経て発売された
Kabutoのフラッグシップモデルだ。
レースシーンで鍛え上げられたF-17は、
同社の優れた空力性能がさらに高められている。
サーキットでのスポーツライディングはもちろん、
公道においてもその実力は体感できるという。
宮城 光さんがこの最新ヘルメットをテストした!
一歩先ゆくエアロダイナミクスがさらに進化
Kabutoから新たに発売された“F-17”は、同社のフラッグシップモデルだ。レースでの使用を前提に開発されたもので、同社が得意とする空力性能に加え、快適性など、あらゆる面で大きな進化を遂げている。
6年という歳月をかけ、じっくりと開発が行われてきたこのヘルメットのテストを、開発段階からかかわってきた宮城 光さんがサーキットで行なった。
「Kabutoは、ヘルメットメーカーの中でも早い時期からエアロダイナミクスに注目し、開発を続けているメーカー。既存の製品もよくできているのに、F-17はそこをさらに進化させている」
F-17 は、得意の空力性能を極限まで高め、高速域における安定性を徹底追求している。
「F-17は、走行風による上下左右のブレを軽減することで、進行方向をはっきりさせる進化を遂げている。左右方向のブレは、側頭部後方にあるウェイクスタビライザーで抑制し、新たに採用された頭頂部にあるクレストスポイラーが揚力(浮き上がる力)を抑えている。このクレストスポイラーの形が弓状なのは、幅広い角度で揚力を低減させるため。直線だけではなく、コーナリング中にも効果が得られることを狙ってデザインされている。完成度は高く、F-17の安定性は走ればすぐにわかると思う」
F-17はエアロダイナミクスを進化させることで、高速域での安定性が大きく向上している。さらに直線だけでなく、身体をオフセットし、カウルからはみ出したコーナリング時にもその効果を体感できる仕上がりとなっている
Kabuto愛用暦4年目の宮城さん。同社製品は、軽くて空力が良く、サーキットをはじめ、あらゆるシーンで安心して走れるという。F-17はその最先端をいくフラッグシップモデルだ
内部を通るエアのコントロールも秀逸。快適性にも注目!
コーナリング時のヘッドサイドベンチレーションの効果も秀逸だと宮城さんは続ける。
「身体をオフセットし、ヘルメットがカウルから出ると、驚くほどエアが流れ込むのが感じられる。ヘルメット内に導入されたフレッシュエアが効率よく負圧で吸い出される……内部を通るエアルートがしっかりコントロールされている。これは気持ちよく快適だし、ツーリングなどの日常的な使い方でも役立つ機能だ」
さらに宮城さんは、内装の進化にも注目してほしいという。
「F-17は柔らかい女性の手で頭全体を包み込まれている感じで、いままでにない高級な被り心地となっている。ヘルメットをかぶったり、脱いだりする際のストレスも感じない」
空気抵抗はバイクで走り出した瞬間から発生している。F-17の優れた空力性能は、スポーツライディング時の集中力維持はもちろん、その快適性は公道でも体感できる。
クレストスポイラー
頭頂部に設置された前方に向けて湾曲している部分が新たに新設されたクレストスポイラーだ。帽体に対し、あえて段差を設けることで気流を乱し、浮き上がりを抑える仕組みだ。Kabutoの特許システムのひとつだ
ウェイクスタビライザー
走行時に発生する乱流を整え、左右方向のブレを抑える役割を果たすウェイクスタビライザー。風洞実験で磨き上げられたシステムであり、これもKabutoが特許技術である
サイドベンチレーション
新設されたサイドベンチレーションからは、コーナリング中でも驚くほど空気の流れが感じられる。快適さが保たれ、集中力の維持にもつながる
センターロック
シールドの固定はセンターロック式。しっかりとした精度の高い作動性を実現。チンベンチレーションは大型化され、吸入量をアップさせている
2軸ラチェット
シールドのフィッティング部には、二軸ラチェットシールドシステムを採用。シールド自体の形状や新型の一体式トリムラバーを合わせることで高い密閉性と静粛性を実現している
エマージェンシーシステム
緊急時にヘルメットを取り外しやすくし、ライダーの負担を抑えるエマージェンシーシステム。この内装ウレタン材を引き抜く方式はKabutoが特許を所有する
Kabuto F-17
価格:5万1,700円
サイズ:XS~XXL
カラー:ホワイト、ブラックメタリック、フラットブラック