MOTO GUZZIの聖地マンデッロのオープンハウス会場での発表だった!
モトグッツィといえば、イタリア最古のメーカーで100周年を迎え、これを機に大改革を断行した最新テクノロジーの縦置き水冷DOHCエンジンを搭載したV100マンデッロがデビュー、先のEICMAではアドベンチャー系のSTELVIOも発表された。
そのモトグッツィから、1970年代に端を発した空冷縦置きのV7シリーズに、新たなバリエーションとしてV7STONE CORSAが発売になった。
デビューは先のイタリア北部はアルプスの麓、コモ湖畔にある本拠地マンデッロ工場本社で、毎年モトグッツィ愛好家が集う秋のオープンハウス・イベント会場といかにもファン向けの気配り。
CORSA(コルサ)はイタリア語でレースを意味する。
縦置き90°Vツインで2バルブOHVエンジンは、STONEシリーズがベースなので853ccで最大出力65HP/6,800rpmと特に刺激的なスペックではない。
しかしフロントのビキニカウル、オプションだがシートカウルも用意され、カフェレーサーのフォルムが熱い走りを誘ってくる。価格は151万8,000円(税込み)だ。
そもそもモトグッツィといえば、1957年に世界GPの頂点500ccクラスでまさかのV型8気筒GPマシンを開発、12,000rpmの超高回転から285km/hという当時では途方もないパフォーマンスを見せつけていたメーカー。
その熱いスピリットはいまもマンデッロの人たちに脈々と流れ、空冷OHVでクラブマンレースに興じるライダーたちの夢を繋ごうと、V7エンジンが不滅であるアピールをファンは感じるに違いない。
毎年マンデッロに集まるグッツィ・ファン、
オープンハウスはカスタム展示やミュージアム見学に工場視察も!
毎年マンデッロのいまも工場があるこの地で、モトグッツィ愛好家へ向け本社の敷地をミュージアムから工場まで、開放するイベントが毎年開催されてきている。
今回も有名な遥か昔から空気抵抗の研究に使われてきた風洞や、マンデッロV100の量産ラインも公開された。
会場には様々なカスタム車輌も展示され、熱いファンたちはモトグッツィならではの、唯一無二な感性を心ゆくまで味わい尽くしていた。
V7はStone、Special Edition、Special、
そして今回のStone Corsaでラインナップされることに
V7 STONE CORSAのスペックは、84×77mmのボア×ストロークで853.4cc。
空冷2バルブのプッシュロッド駆動のOHVで、最高出力が48kW(65hp)/6,800rpm、
最大トルクは73Nm/5,000rpmと、低めの回転域で力強さを発揮する。
そして縦置きクランクシャフト特有の、高速道路などハイスピード・クルージングでみせる矢のような直進性が他にない魅力のひとつ。
街中では穏やかなハンドリングと、人間の感性に馴染みやすいレスポンスで安心のトラクションなど、乗って操るのを楽しむキャラクターであるところが多くのモトグッツィ・ファンに愛されてきた。
多くの中庸をゆくバイクとは一線を画した独自性の塊りは、マイノリティ好きの心を掴んで離さない。
この独得な路線が、まだまだ途切れることなく続いていくのは、今回のV7 STONE CORSAからも明確に感じ取れる。