とにかく低くなって、加減速を繰り返す……
バイクにとって、強風はかなりのリスク。最近の荒天で怖い思いを経験したライダーもいるに違いない。
とりわけ橋の上で横風が強いと、1車線近く飛ばされてしまいそうな恐怖に見舞われる。
実際に風速10m/secあたりから、バイクは進路をもってかれそうになる。
吹き流しが真横まで持ち上がってバタついていたら、とにかく上半身を低く、場合によっては燃料タンクに顎がつくほど伏せてしまおう。
こうすることで、横風が上半身に当る面積が減り、車体をフラつかせる要因を減らすことができる。
それでも時折ゴ~ッと強く吹いてくるようだったら、エンジンの低い回転、2~3,000rpmあたりでグイッとスロットルを捻って加速をしよう。
4,000rpm以上回るとスピードが出てしまうので、1~2秒加速したらスロットルは全閉に。
エンジンブレーキで2,000rpmまで下がったら、また同じように加速を繰り返す。
こうすると後輪が路面を蹴って真っ直ぐ安定して走ろうとするからで、スロットルを全閉にしたエンジンブレーキも同様に直進性を助けてくれる。
むしろスロットルをパーシャル(加速も減速もしないクルージング状態)でいたほうが、風の影響でフラつきやすい。
また信号待ちなどで停車しているときは、左右どの方向からの風が強いか先に確認して、右足で踏ん張るのか左足なのか、あらかじめ決めておいて身構えていると安心だ。
それと高速道路でトラックに追い抜かれる、もしくは追い越すときに、除けていた横風がモロに当ってグラリとくるのでこれも要注意。
とはいえ、15m/secだと明確に危険なので、走らないと決めてしまうほうが身のためだ。
荒天のリスクはハンパないので、くれぐれも慎重に!