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コーナーでリーンするとき、腰を半身でチョイずらしが確実!?【ライドナレッジ150】

Photos:
渕本 智信,藤原 らんか

ツーリングペースで走るカーブも少し腰をズラすと曲がりやすい

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サーキットでコーナーを攻めるのでなければ、ツーリングはカーブで腰をズラさないリーンウィズで充分。
確かにワインディングで膝を擦るなど傍若無人でリスキでなライディングはご法度。
でもリーンウィズを意識し過ぎて、頑なに腰を真ん中にしたままだと、ゆっくりペースでもリーンが遅れ気味だとアウト側へ膨らみかけてドキッとすることがある。

リーンは体幹移動で重心を変えていかないと、ここぞと思った地点より遅れて旋回がはじまる。
これをリカバーするのが、あらかじめちょっとだけ腰をズラしておくフォーム。
真っ直ぐな状態から曲がろうとする側へ腰を僅かにズラしておけば、リーンをはじめたときから遅れることなく旋回をすることができる。

ただこのとき、両足を踏ん張って腰を浮かしてズラすのは、バイクの安定を損ないやすいのと時間もかかるのでNG。
ズラす側と反対のアウト側の下半身を使って、シート面でお尻を滑らす程度のスッと短時間に済ませてしまうのがコツ。

バイクのタイヤ幅によってはもうちょっとズレたほうがイイことも

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ただ乗ってるバイクのリヤタイヤのサイズがワイドだと、ズラす幅を少し多めにしたほうが思った通りのタイミングで曲がりはじめられる。
タイヤ幅の表記だと160を越えるサイズが該当する。

ただこれも腰を浮かせるアクションはNG。スラす量を増やすといっても拳ひとつをふたつにする程度。シートでお尻を滑らす感じにして、体重が抜けないよう注意しよう。

イラストの説明にもあるように、リーンするとき骨盤にある大腿骨とつけ根に体重を「下」に落とす感じができると、効率良くリヤタイヤが潰れて安定したグリップが得られる。

ナロウタイヤの場合も、リーンから意識してイン側の下半身や上半身の脇腹からチカラを抜くと、リヤタイヤのトレッド荷重が集中して載るのでよく曲がる。

S字で左から右へ切り返すとき一瞬だけ直立ポースを入れる!

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気をつけたいのが左から右へと、カーブが直線を挟まず連続したS字のコーナー。
ズラした腰を左から右へと切り替える動作のタイミングで、バイクが曲がりはじめるのが遅れたりする場合があるからだ。

大事なのは左から右へと動作が繋がってしまう蛇行する感じにしないこと。
必ず一瞬だけ直立した状態を挟み、そこからあらためてリーンすることで未然に防ぐことができる。

これでS字でコーナーの大きさが変わると走行ラインが膨らみやすくなるリスクも減る。
慣れてきたら左に旋回した状態で、腰だけスッと次の右に備えズラしてしまい、それから直立状態を挟むのがスマート且つ効率が良い。

オーバーアクションにならず、小さな目立たない動きでサクッとアクションすると自信もついて楽しくなるはず。
次のツーリングで、チョイずらしをぜひ試してみよう!