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チカラを抜くと路面追従性がこんなにも違ってくる!【ライドナレッジ176】

Photos:
藤原 らんか,Shutterstock(OlegRi)

力むとライダーの荷重がタイヤに対し遅れて上下!

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よくバイクに乗るときは、力んだりせずにチカラを抜いてリラックスするようにいわれる。
もちろん緊張をほぐして余裕をもって操作しようという気持ちの部分もある。

ただ実際に肩や腕に背中など上半身、そして腰から両足までの下半身で、力んだ状態だと前後輪と路面との関係でタイヤの面圧に大きな変化を生じるのだ。

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たとえば路面に段差があってそこを通過したとき、ライダーが身体を硬くしていると、路面からの変かがズレて伝わる。
このズレはその路面からの変化をサスペンションの吸収むなしくさらに増やしてしまったり、路面が下がって荷重が抜けたときもライダーの追従が遅れるなど、変化を増長しやすい。

つまり力んでしまうとこうした路面の凹凸に対し、タイヤの路面追従性が低下してしまうワケだ。
これは大きなギャップだけでなく、むしろ小さな凹凸でも速度が高まるほど衝撃としては強くなるので、違いがでるなどというレベルではない。

柔軟だと荷重が変化しにくく路面追従性も変化しにくい!

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対してチカラを抜いたリラックスした状態だと、身体が柔軟であるためショックを減衰して車体の上下動のズレより荷重変化が少ないという違いがでる。
これが路面追従性にどれだけ違いを生じるかは容易に想像がつく。

つまり気持ちの問題もあるが、身体を力まずにライディングすると、そもそもの路面追従性に違いがあり、これはコーナリングした状態でも当然その違いを生じる。
ということなので、身体は筋肉が緊張しない皮膚がちょっとズレるくらいのホールとにして、それぞれの筋肉は身体をやんわり支えるレベルにしておくのが大事。

どこかに掴まらず、コーナーであればアウト側だけでホールドするなど、身体の体重を含め荷重に対して柔軟性をキープするのが実はとても重要になる。
ツーリングでも、走りながら身体のどこかにチカラが入っていないか、常にチェックしながらリラックスした状態を維持することに慣れること。
それがスムーズなライディングに繋がるのはもちろん、疲れなどにも関係してくるのでぜひ度々のチェックを忘れずに!