土踏まずを支点につま先で上に引き上げるのはNG!
バイクにまだ慣れていない、もしくはキャリアはあっても乗る機会が少ないライダーは、ギヤのシフトアップのコツが掴めず、左足の親指つけ根が痛くなったり皮が剥けてしまったりすることが少なくない。
最大の原因は足のつま先で「掻き上げる」操作など、日常にはない動作だからだ。
そして当然のように、ステップに載せた土踏まずを支点に、つま先でシフトレバーを引き上げる操作をする。
しかし不慣れだと足の甲を真っ直ぐにしようとチカラを入れて、親指つけ根を持ち上げることになり、1回のシフトアップの負担が小さくない。
親指のつけ根が痛くなったり、どうかすると上に送りきれずシフトミスに陥ったりしがちだ。
シフトアップはできているかも知れないが、これでは憂鬱になってしまいライディングが楽しくない。
土踏まずの後ろを支点に踵を下へ踏み込んで回転させ、
足首全体でシフトレバーを上側手前に持ち上げる!
毎回そんなにチカラを込めずにシフトするには、まず土踏まずを支点に意識せず、支点をステップ後ろ目にして踵(かかと)を下へ回転するような動きをしてみよう。
次にその動きにつま先側を上方向の手前側へ回転させるように引き上げる。
これを足首全体が小さく回転するような動きにして操作すると、毎回のようにチカラを込めて操作する必要がなくなる。
足の甲にも軽く上に引き揚げる意識が加わると、さらにチカラ要らずにできるはず。
くるぶしを内側へ押し付ける裏ワザ!
さらにこれを確実にするのが、足首の内側にある踝(くるぶし)を車体側へ押し付ける動作。
ステップホルダーに当てるか、何かに触れているだけで動きの支点的なサポートができる位置関係になるので、さらに小さくクイックな操作が確実にやりやすくなる。
シフトレバーに触れる位置からの操作が、素早くミスを誘発しない鍵を握る!
そして忘れてならないのが、つま先をシフトレバーから離れた位置関係から操作しないことだ。
小さなストロークなので、シフトレバーに触れたまま操作するのが、カチッと送りきる位置までシフト操作しやすくなる。
バイクのミッションは常時噛合式といって、ラフに操作しても自然に送り込まれる感覚となるので、ついラフな操作になりやすい。
とくに上からシフトレバーを叩くように動かすシフトダウンなど、慣れてくると土踏まずをステップから放してつま先だけ下にポンと押す、そんな操作が多いのを多く見かける。